いまだNPBでは未勝利の高卒3年目左腕が、MLB名門球団から白星をもぎとった。
阪神・門別啓人投手(20)が15日のMLB開幕戦プレシーズンゲーム・カブス戦(東京ドーム)に先発登板し5回無安打無四死球無失点のパーフェクトピッチを披露。打線の援護にも恵まれ、勝利投手に耀いた。
まだ表情にはあどけなさが残り、口ぶりも朴とつとしたまま。それでも数十億円ものサラリーを稼ぎ出すメジャーリーガーたちをわずか55球でねじ伏せた左腕は「緊張は全然なかったですね。終わってから初めてノーヒットだったことに気付いたんで」とこの日の投球を振り返る。
「直球で結構押し込めたことと、カウントがボール先行になっても落ち着いて投げることができた」と語った通り、大物選手たちばかりが顔を揃えるカブス打線のインコースを安定した制球で容赦なく突いた。敵軍の主砲・鈴木誠也とは2打席対峙しいずれも中飛。「全部いい当たりで、たまたま(野手の)正面に行ってくれただけ。もっと直球で押し切れるようなボールを投げられるようにしないと」と、世界レベルとの距離感もおぼろげながらつかむことができた。
試合後の藤川監督も「物怖じすることもなかった。素晴らしかった」とこの日の投球を高く評価する。岡田前監督(現オーナー付顧問)からも「素材としては井川(03年沢村賞投手)よりも上」とその将来性を激賞されていた門別は「あまり気持ちに変化を持たず、チャレンジャー精神をもって打者に向かっていきたい」と間もなく開幕するレギュラーシーズンへ向けて抱負を口にした。
藤川監督はまだ〝当確印〟こそ出していないが、門別の開幕ローテ入りはほぼ確定的。背番号30の〝伝説〟は、この日の東京ドーム決戦から本格的に始まるのかもしれない。












