ドジャース・大谷翔平投手(29)が25日(日本時間26日)、違法賭博疑惑で解雇処分となった元通訳の水原一平氏(39)について本拠地ドジャー・スタジアムで声明を発表した。事前に球団側から質疑応答には一切応じず、カメラの撮影も禁止されるという異例の対応となったが、水原氏との経緯に関して赤裸々に語った。
約100人が集まったメディアを前に冒頭で「まず皆さん来ていただきありがとうございます。僕も話したかったのうれしく思ってますし、チームの関係者の皆さん、僕自身もそうですけど、ファンの皆さんも、ここ1週間ぐらいですかね…。厳しい1週間だったと思うんですけれどもメディアの皆さんも含めて我慢とご理解をしていただいたのはすごくありがたいなと思っています」とあいさつ。
そして「僕自身も信頼していた方だったので、悲しくショックですし、今はそれぞれ現在進行中の調査もありますので、今日話せることにまず限りがあるというのを、ご理解いただきたいなと思います」と続けながら目の前のメモに目を通し、舞台裏で起こっていた出来事について触れた。
「まず初めに」と前置きし「僕自身は何かにかけたりとか、誰かに代わってスポーツイベントにかけたりとか、それをまた頼んだりっていうことはないですし、僕の口座から(違法賭博業者の)ブックメーカーに対して誰かに送金を依頼したことももちろん全くありません」と言い切った。
そして「本当に数日前まで彼がそういうことをしていたっていうのも全く知りませんでした」とも述べ、水原氏が違法賭博に手を染めていたことを把握していなかったと強調した。
さらに「結論から言うと彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆、僕の周りにもそうですね…。皆に嘘をついていたっていうのが、結論で言うとそういうこと」とやや強い口調で発言し、信頼し切っていた水原氏が自らを裏切り、だましていたと断じた。
そして、一連の詳細に関しても明かした。
「まず初めに言うと、先週末、韓国ですね。僕の代理人に対して、メディアの方からブックメーカーの(事件の)件に僕が関与しているのではないかという打診があり、連絡がありました」
水原氏が違法賭博疑惑に関わったとされ、米スポーツ専門局「ESPN」のインタビュー取材に応じていたことも寝耳に水だったという。その翌日に大谷の代理人や弁護士から指摘され、水原氏がインタビュー内容について「全て嘘だった」と自らの発言を撤回させたことにも次のように説明した。
「一平さんは、僕にこういった取材の依頼があるということをまず僕には話していなかったし、僕の方にそういう連絡はまず来ていなかったということ。まず初めに一平さんは某友人の借金の肩代わりとして支払ったと僕の代理人も含めて皆に話してました。その翌日にさらに尋問で、一平さんは僕らの代理人に対して借金は自分のもの、つまり一平さん自身が作ったものだということを説明しました。で、それを僕が肩代わりしたということもその時に代理人に話していましたが、これらは全く全てが嘘だったっていう」
また、大谷は「僕がギャンブルに関して知ったのは韓国で行われた1戦目(開幕戦)のチームミーティングの時でした。彼は英語で話していたので完全に理解できていなかったが 僕は通訳がついていなかったので何となくこういう感じなんだろうなとは思いましたが、何となく違和感を感じていました。彼は僕に『ホテルに帰って2人でより詳しいことを話すので待ってくれ』と言い、ホテルまで待つことにしました。僕は一平さんがギャンブルの依存症ということも知らなかったし、借金をしていることもミーティングの時まで知らなかった。借金の返済に同意していないし、ブックメーカーに対して彼に送金をしてくれと頼んだことも許可したことはもちろんないです」とコメント。
加えて「(開幕戦の)試合後、ホテルに戻って一平さんと初めてそこで話をして、彼に巨額の借金があることをその時知りました。で、彼はその時、僕の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送信、送金していたということを僕に伝えました。僕はやっぱりおかしい、これおかしいなと思って、代理人には話したいということで、代理人たちを呼んでそこで話し合いました。話が終わって、これを聞いて、僕の代理人もやっぱり彼に嘘をつかれていたということを初めて知って…。すぐにドジャースの皆さんと弁護士の人たちにその時に連絡しました」と説明した。
最後に大谷はやや険しい表情で「正直、ショックという言葉が正しいとは思わないですし、それ以上、こう…。うまく言葉では表せないような感覚でこの1週間ぐらいはずっと過ごしてきたので、それを言葉にするのは難しいなという…」と胸の内をさらけ出すと「ただ、もうシーズンを本格的にスタートするので、ここからは弁護士の方々とともに僕自身も警察当局に全面的に協力したいなと。なので…気持ちを切り替えるのは難しいですけども、シーズンに向けてまたスタートしたいですし、今日までお話しできてよかったなと思っているので、今日は今お話しできる全てなので質疑応答はしませんが、これからさらに進んでいきたいと思います」と口にし、前を向いた。
当局側の捜査が本格化するのはこれからだが、大谷は28日(日本時間29日)のカージナルスとの本拠地開幕戦に向け、気持ちを切り替えている。












