年長者の意地を見せつけた。競泳のパリ五輪代表選考会3日目(19日、東京アクアティクスセンター)、女子100メートル平泳ぎ決勝は鈴木聡美(ミキハウス)が1分5秒91で優勝。派遣標準記録(1分6秒47)を突破して代表に決まった。33歳での代表入りは日本女子競泳界最年長の快挙となった。

 かねて1分5秒台を目標に掲げてきた鈴木は、日本記録(1分5秒19)を持つ青木玲緒樹(ミズノ)の背中を追いかけてきた。「青木選手が先に5秒台をずっと走り続けてくれたおかげで、私の心が腐ることなく、私も5秒台を出したいという思いをずっと抱いていた」。1月で33歳となったが、ライバルのおかげで向上心が衰えることはなかった。

 決勝では前半から積極的な泳ぎを見せ、最後は青木との競り合いを制した。電光掲示板で自身の順位を確認すると、水面を叩いて喜びを表現した。「本当にマシマシの力を全部出し切ったなという思い。緊張は嫌いだけど、いい緊張感を持ってレースに臨めたのは本当に良かったと思う」とにっこり。圧巻の泳ぎには日本代表OBからも「33歳での自己ベストはありえないよ」などと驚きの声が上がっている。

 ロンドン五輪では日本女子競泳界史上初めて1大会で3つのメダルを奪取。東京五輪は出場を逃したものの、2大会ぶり3度目の五輪を前に、表情は明るさが際立っている。

「日本記録あたりを狙えると表彰台も見えてくる。さらにスピードを上げられるようなトレーニングをしっかりと積んでいけたら」

 若手に負けじと、不屈のスイマーも貪欲にレベルアップを目指す。