ソフトバンクのドラフト2位右腕・岩井俊介投手(22=名城大)がオープン戦でクローザー起用されている。150キロを超える直球と得意のスラーブを武器に、奪三振能力の高い右腕を抜てきしたのは、倉野信次チーフ投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(49)。メジャー球団へのコーチ留学を経て今季から古巣に復帰した〝名伯楽〟は、かつての育成法を復活させていた。

 岩井は宮崎春季キャンプを二軍でスタートしたが、今月1日から一軍に昇格。以降、倉野流の育成方針で最終回のマウンドが持ち場になっている。「意図は、あの時と同じですよ」。海を渡る3年前までファームの投手部門を統括する立場にあった倉野コーチは、二軍公式戦などで特色ある起用法を実践していた。

〝一軍の壁〟にはね返される投手やイキのいい若手を抑えに抜てき。「やっぱり9回って特別なんですよ。独特の緊張感もある。プレッシャーの中で場数を踏める。いいものを持っている選手の成長をさらに促したい。そう思わせてくれる選手に機会を与えたい」と力説する。

 8日の敵地でのロッテ戦。岩井は9回に待機していたが、先攻めのチームが敗戦したため出番は巡ってこなかった。翌9日は3点リードのセーブシチュエーションでマウンドへ。自身のけん制悪送球などで一死一、三塁のピンチを招いたが、後続を断って試合を締めた。オープン戦とはいえ一軍の勝ちゲーム、それも守護神起用。打たれても勉強、抑えれば自信になる特別なマウンドで、岩井は日々研さんを積んでいる。

 ホークスのリリーフ陣は球界屈指のレベル。その中でショートイニングの適性を見いだされた新星が、その才能を磨かれている。