ソフトバンク強力打線のキーマンである周東佑京内野手(28)が9日、ロッテとのオープン戦(ZOZOマリン)で、変貌を遂げた姿を見せた。
リードオフマン筆頭候補は、定位置の「1番・中堅」で先発出場。収穫ありのシーンは、7回無死一塁で迎えた第4打席だった。2球で追い込まれた後、ファウルで粘って8球目の外角低めの球を難なく見送って奪い取った四球。
「ビックリしました。こんなことできるんだって」
ちゃめっ気たっぷりのコメントの後、ニヤッと笑う姿に、確かな手応えを感じ取っている様子だった。支配下昇格を目指す育成・川村の決勝3ランが飛び出したのは、周東の出塁の後。小久保監督も「ああいう風に四球を取ってくれるのが一番。ヒットというよりも、塁に出てくれたらいいので」とスポットライトを当てた。
ここまで打撃の状態はよくなかったが、ここ数日で変化の兆しが出始めていた。「キャンプをやって、オープン戦でちょっと打席に立って(好調だった)去年の終盤戦の打ち方にしようと思っても、やっぱり違っていた部分がすごくあったんで、変えたんです。足を上げようかな、くらいですが。足を上げてタイミング取ろうかなって。そこから感じ的には良くなってきた。ボールの見え方とかもそうですし、タイミングもそっちの方が取れてるのかなって思います」。開幕を前に、まさに好転を呼び込む決断があった。
その俊足から「世界の周東」という異名を取る。侍ジャパンでの活躍を含め、あまたの伝説をつくってきた。盗塁のみならず、無謀とも思える浅い飛球でもタッチアップを成功させる稀有な脚力。相手バッテリーや守備陣に大きな重圧をかけられる存在だからこそ、敵も出塁を最大限警戒してマークが増すのは必然。絶対に出さないと抑えにかかる相手の上を行くために、試行錯誤を続けている。
この日は初回の第1打席で左翼線へ二塁打を放ち、その後、先制のホームを踏んだ。凡退した第2、第3打席も7球、6球と相手に球数を放らせた。四球を奪い取った8球と合わせた21球には変貌の予感が漂う。試合後のどこか晴れやかな表情は、明るい未来を暗示しているようだった。












