巨人が那覇での春季キャンプを28日に打ち上げた。4年ぶりのリーグ優勝を目指す阿部慎之助監督(44)は「本当にいいキャンプだった。そのひと言に尽きる」と充実感を漂わせた。テーマの一つに掲げた「笑顔」も多く見受けられたが、本格化してきた対外試合のベンチ内で見せる「無表情」の〝評判〟は――。
新体制となって初の春季キャンプが幕を閉じた。前半の宮崎キャンプでは守護神の大勢が故障離脱。終盤には丸が右脇腹痛で別メニューとなったものの、多くの若手が奮起し、練習試合を含む対外試合は5勝1敗で終えた。
阿部監督が異例の「キャンプテーマ」としたのは「笑うアベには福来たる」。キャンプが終わったからといって眉間にシワを寄せまくるつもりはなく「明日以降も(笑顔は)続けていくと思うし、そこは自分の信念を曲げないように。こういう野球をやるよ、というのもある程度みんなも把握してると思うし。そういう中で最後まで競争してほしい」とナインのさらなる発奮を期待した。
一方、指揮官として迎えた実戦のベンチでは笑顔よりもポーカーフェースの方が目立った。時折、柔らかい表情を浮かべることもあったが、選手が得点を挙げてベンチに帰っても、走塁や守備でミスをして戻ってきても、その表情は「無」。一見すると「笑うアベ―」とはかけ離れているかのようにも映るが、当事者であるナインからは好評だ。
ある選手は「結果を残せた時も失敗した時も表情が変わらないので、阿部さんの顔色が必要以上に気にならない。『それならいっそのことドーンと行くか!』という気持ちになって試合に臨めますね」と意外な心境を明かした。選手は監督や首脳陣への目配りは欠かさない。指揮官がピリつきまくっていたりすれば、そうした雰囲気はベンチ内に伝染する。中には萎縮してしまい、プレーに影響を及ぼす選手が出てくることも考えられる。だからこそ、一喜一憂しない阿部監督の立ち振る舞いに感謝しているわけだ。
試合はあくまでも真剣勝負の場。練習中などは身ぶり手ぶりを交えながらナインとの距離を縮めているが、笑顔そのものはシチュエーションによって使い分けているようだ。試合中に見せる無表情の裏には、ノビノビとプレーさせるための気遣いが隠されているのかもしれない。













