女子プロレス「スターダム」の白川未奈が、新日本プロレス23日札幌大会のIWGP女子王座戦に向け、東京・港区の三田弘法寺で護摩祈祷を行った。岩谷麻優の保持する同王座に初挑戦。憧れの新日本の舞台で迎える運命の決戦を目前に控え、燃えさかる炎の前で覚悟を決めた白川の目には、涙が浮かんでいた。その悲壮な思いとは――。

 昨年4月、当時のワンダー王者・上谷沙弥から王座を勝ち取った横浜大会の前にも三田弘法寺で護摩祈祷会に参加し、今回が2度目。祈祷が始まると、同寺で1200年前から守り継がれてきた弘法大師・空海がともした「消えずの火」を種火に炎が燃え上がった。白川の願いが込められた護摩木をくべると火は次第に大きくなり、白川の表情が一段と引き締まった。

 祈祷終了後、上田昭憲住職から「努力している人に仏様は手を差し伸べたくなるもの。だからこれからも努力を惜しまずに健康に気を付けて励んでください。頑張ってください」とエールを送られた。白川は「上田住職の言葉、本当にその通りだと思います。私は『人生、あきらめなければ夢はかなう』をプロレスで証明したいと思ってここまでやってきました。今回最後まで努力を惜しまず、戦い抜いて証明します」と必勝を誓った。

 白川の目にうっすらと涙が浮かんでいた。「炎を見ながらIWGP(女子)のベルトを思い浮かべて強く願ったら、ここに来るまでの自分の人生を思い出してぐっときちゃいました。だけど舞華に『泣くな』って言われてるから我慢した…」

 大学卒業後、ブライダル業界に就職。しかし芸能界への夢をあきらめられず、芸能事務所に入りグラビアアイドルに転身した。転機は2012年10月。新日本両国大会を観戦し、レスラーを志した。「最初は水着になることも迷った。でも新日本の両国大会でプロレスを初観戦して、レスラーの覚悟に私も戦わなきゃって。人生をかけて夢を追うことをプロレスに教えてもらったんです」。決戦の舞台は憧れの新日本マット。「自分の人生変えてもらった新日本さんには感謝がある。その感謝もあのセルリアンブルーのマットで勝って伝えたい」と意気込んだ。

 王者との前哨戦では白川&舞華率いる「イーネクサスヴィー」が岩谷の「STARS」に3勝1敗で勝ち越し。「岩谷麻優に『お前はまだ(団体の)顔じゃない』とかファンからも『白川じゃ無理』とか言われてきたけど、全ての言葉をはね返してひっくり返してやるって気持ち。スターダムのトップに立つ覚悟はできてます」と決意した。

 最後に「万病に効く」、「幸福になる」とのご利益があるとされている「消えずの火」で沸かした霊湯を飲み干した白川は、心も体も王座取りへ準備万端だ。