パリ五輪の卓球女子団体で悲願の金メダルを目指す日本にとって、絶対女王・中国との〝前哨戦〟が今後の行方を大きく左右しそうだ。

 韓国・釜山で開催中の世界選手権団体戦は、1次リーグを4戦全勝で首位突破。21日の決勝トーナメント2回戦に勝利した時点でパリ五輪団体出場枠とシングルス代表2枠を獲得できる。しかし、選手たちが見据えるのは頂点のみ。エースの早田ひな(23=日本生命)は「団体戦で優勝するという目標の中にパリ五輪の切符がある」と闘志を燃やしている。

 今大会5連覇中の中国は、日本がパリ五輪金メダルを狙う上で避けては通れない相手。今大会も両チームが順当に勝ち進むと決勝で激突する。パリ五輪に向けて手の内を隠すのも戦略の一つだが、古参の卓球関係者は真っ向勝負の重要性を説く。「今の時代は、どの選手もどんな戦いをするかは結局全部ばれる。なので、まずは出し惜しみなしで、勝てるチャンスがあるなら勝ちにいった方がパリ五輪に自信を持って臨むことができるのでは」と指摘した。

 さらに、今大会で激闘を演じることができれば、日本が心理的に優位な状況に立てるという。同関係者は「中国に『日本には絶対に負けない』みたいなメンタルにさせてはいけない。逆に『もしかしたら日本にやられてしまうのでは?』みたいな感じでプレッシャーをかけられたらベスト」と力説した。

 要所で底力を発揮するのが中国の強さ。それでも、同関係者は「ハマればパリ五輪で金メダルのチャンスはある」と期待を寄せる。開幕まで残り5か月となったパリ五輪を見据えた戦いは、すでに始まっている。