【赤ペン! 赤坂英一】ロッテ・佐々木朗希投手(22)が12球団“最遅”で契約更改を終え、春季キャンプを迎える。水面下では昨季開幕前には任意の選手会から脱退していたことも明るみに出て、29日に日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長は事実関係を認めた上で「(選手会として)情けないという思いと、寂しい。後からこういう選手が出てこないように。選手ファーストになるように変えていかなければいけない」と思いを吐露した。早ければ2024年シーズン後のオフにMLB挑戦を目指すが、気になる“持病”の存在も見え隠れしている。
ロッテ・佐々木の契約越年騒動はキャンプイン直前、現状維持の推定年俸8000万円で取りあえず急転直下の決着をみた。
しかし、佐々木本人はうわさされるメジャーリーグ挑戦について「将来的にプレーしたいという思いはある」と明言。ロッテには代理人の弁護士を通じて希望を伝えており、いずれまた移籍を認めるか否かの交渉が水面下で再燃する可能性は高い。
さらに、この日は日本プロ野球選手会の森事務局長が佐々木の同会脱退について事実関係を認めた。昨年1月に本人からその意思を伝えられていたことを明かした上で、同事務局長は「情けないという思いと、寂しい」と本音も漏らした。因果関係は定かではないが、いずれにせよ佐々木はやはり日本プロ野球からメジャーへの思いを一層強めていることだけは確かだ。
ただし、仮にポスティングシステムにかけるとしても、25歳未満はマイナー契約しか結べない。吉井監督の言う「球団へ恩返しをしてからでないとダメ」とする“筋論”も球界には根強くある。
それ以前に、佐々木は今すぐメジャーで通用するレベルの体力とスタミナを備えているのか。160キロを上回る剛腕とはいえ、一軍3年間で2桁勝利を挙げておらず、規定投球回数にすら一度も達していないのだ。
そこで思い出されるのが、大船渡時代から佐々木の肉体をケアしていた指導者の証言。入団1年目の2020年、佐々木は二軍ですら実戦で登板せず、投球練習の球数も厳しく制限されている。
ある関係者によると「当時の佐々木は、まだ骨が大人になる前の状態だった」そうである。
「骨端線(こつたんせん)と呼ばれる軟骨のような組織で、これが骨に変わってその周りに靱帯や筋肉がつく。それ以前の段階で投げさせれば、剥離骨折、靱帯損傷、関節の故障といったケガにつながりかねません」
当時の佐々木は、身体能力の高さに肉体内部の成長が追いついていなかったのである。ちなみに、大谷翔平(ドジャース)も花巻東時代、この骨端線に悩まされていた。彼らのような190センチ級の高身長で、手足の長いタイプの成長期にみられる症状だという。
ようやく骨が出来上がった2年目以降も1シーズン先発ローテを守れるレベルに達していない。
大船渡時代からのもう一つの“持病”、右手中指のマメにも悩まされ続けた。22年にはマメをつぶして1か月も戦線離脱し、復帰後も2連敗したため、2試合連続で中11日登板間隔を空けなければならなかった。翌23年もやはりマメのために5回で降板し、次回登板を回避しているほど。
メジャーは大谷やダルビッシュ(パドレス)のような実力者の先輩たちでさえ、故障や手術を経験した非常に過酷な戦場だ。佐々木が挑戦するのなら、ロッテで1シーズン、中6日の先発ローテをきっちりと守って、押しも押されもせぬエースになってからでも決して遅くはない。












