あと一歩が届かなかった。DDTの〝大鵬3世〟納谷幸男(29)が、またも最高峰王座取りに失敗した。

 28日の後楽園ホール大会ではKO―D無差別級王者・上野勇希(28)に挑戦。「D王 GRAND PRIX」を初制覇し、昨年3月に当時の王者・火野裕士に挑戦して以来となる同王座戦の舞台に立った。

 序盤から持ち前のパワーを生かして攻勢に出た。まるでジャンボ鶴田のようにアトミックホイップで王者を軽々と投げ捨てると、全体重を乗せたエルボードロップをグサリ。コーナートップに乗せられた状態からの雪崩式のノド輪落とし、さらに風車式背骨折りから、エグい角度での逆エビ固めで捕獲し上野を追い込んだ。

 10分過ぎには強烈なエルボーから次々と技を繰り出し圧倒。ここまでの流れで、誰もが納谷の戴冠を信じたが…。直後にエプロンでの断崖式チョークスラムをかわされると、コーナートップからのムーンサルトアタックを浴びてしまう。

 20分過ぎにはリストクラッチ式の岩石落としで勝負をかけたが、これをロープブレークされ万事休す。最後はスリーパからツイスター(変型グラウンドコブラ)に移行され、ギブアップした。

 涙を浮かべながら退場する納谷に、上野からは「とんでもないレスラーですよ。納谷ちゃんはもう、底辺からはい上がったとか、ダメダメだったとか、自分を下げる言葉は必要ないよ。底辺からはい上がったからすごいんじゃない。プロレスに、自分に立ち向かって、前に進んでいるからすごいんだよ!」と賛辞が贈られた。

 さらに「またこのベルトをかけてやりましょう!」と呼びかけられ、納谷は「ありがとうございました!」と深々とお辞儀して会場を後にした。

 一方、初防衛に成功した上野は次期挑戦者に男色ディーノを指名。2月14日東京・新宿フェイス大会でのV2戦が決定した。