「投手王国再建」を目指す西武の先発ローテーション争いがシ烈を極めそうだ。

 昨季は絶対的セットアッパーだった平良海馬投手(24)が先発転向1年目で23試合に登板して11勝7敗、防御率2・40とチームの勝ち頭に浮上した。これにエース・高橋光成投手(26)が10勝8敗、同2・21と安定感をみせれば、今井達也投手(25)も10勝5敗、同2・30の成績。3本柱がそろって2桁勝利に到達し、昨季が2年目だったドラ1左腕・隅田知一郎投手(24)が1勝止まりだったルーキーイヤーから9勝(10敗)まで大きくジャンプアップした。

 この「40勝カルテット」に3球団が競合したドラフト1位左腕・武内夏暉投手(22=国学院大)が加入。6人ローテのもうひと枠に2桁の実績がある6年目・松本航(27=6勝8敗、同3・47)、7年目の与座海人(28=2勝6敗、同3・69)が巻き返しを狙っている。

 またリリーフ陣から2年目の青山美夏人投手(23)と来日3年目のボー・タカハシ投手(26)が先発に転向し、西武のローテ争いは新外国人投手の補強に頼らなくても分厚いハイレベルな競争が約束されている。

 今オフ、渡辺久信GM(58)は先発投手のFA市場参戦に「ちょっと現実的じゃない。なかなか今のウチの先発陣に入って来られる選手はいなさそう」と興味を示すことはなかった。先発候補の一人だった宮川哲投手(28)を元山飛優内野手(25)とのトレードでヤクルトに出す余裕すらあった。

 チーム内には「先発は8人ぐらいのローテーションで適度に休みを与えながら回せれば理想的」という思惑もある。核となる4枚がいて、残りの2枠を期待のドラ1・武内を含めた5人できっちり回せた時、西武の5年ぶりV奪回がいよいよ現実のものとなりそうだ。