西武がソフトバンクにFA移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償として甲斐野央投手(27)を獲得した。

 渡辺GMは「チームにとって救援投手が大きな補強ポイントでした。真っすぐとフォークで打ち取ることができるライオンズにいないタイプの魅力的な投手です」と、昨季46試合に登板した右腕に大きな期待を寄せた。

 ブルペン再建を目指す西武にとって実績のある甲斐野の加入は心強い。昨年の西武ブルペン陣は、その中心であった平良の突然の先発転向から混乱のスタートを切った。4年間で203試合7勝31セーブ94ホールドの実績を残した圧倒的なセットアッパーが一昨年12月の契約更改の席で配置転換を願い出たことで、代役の補強もままならず。また、その前年となる2022年に勝利の方程式を担っていた増田と水上の不調や森脇、佐々木の故障離脱も重なり、ブルペンは年間を通して自転車操業だった。

 1年遅れで、その〝平良問題〟の解決を図るべく、球団は昨秋のドラフトで支配下6人、育成5人の投手ドラフトを敢行。先発ローテ入りが期待される1位の武内夏暉(22=国学院大)を別として、2位の上田大河(22=大商大)、5位・宮沢太成(24=四国IL徳島)、7位・糸川亮太(25=ENEOS)と即戦力リリーフ候補3枚を獲得した。

 さらに新外国人の最速163キロ右腕アルバート・アブレイユ投手(28=前ヤンキース)、最速159キロ左腕のジェフリー・ヤン投手(27=前マーリンズ傘下)を補強。これに増田、水上の復調、昨季47試合に登板し、1勝18ホールド、防御率2・50と飛躍の足場を作った佐藤隼や平井、本田、豆田、田村らが絡むことで、質量ともに豊富なブルペンのハイレベル競争が約束されている。

 ここに4年で160試合登板の経験と実績を持つ甲斐野がブルペンに加われば…。チーム内から「一番喜んでいるのは豊田コーチでしょう。去年はキャンプからシーズン最後まで常にバタバタだった。その分、今年は終盤の3イニングを任せられる方程式が複数パターン組めるのでは」との声が出るのもうなずけるところだ。

 甲斐野の加入で分厚くなったブルペンを豊田投手コーチがどう整備していくのか。今後が注目される。