言葉の端々に打撃力強化への強い思いをにじませた。ソフトバンクの新選手会長・周東佑京内野手(27)が20日、福岡市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、500万円アップの年俸4500万円でサイン。今季は自己最多114試合に出場して、規定打席に未到達ながら36盗塁を記録して2度目の盗塁王を獲得した。会見では「打席数が少ない中で盗塁王を取れたことを評価していただいた」と、すっきりとした表情だった。
今春開催されたWBCでは侍ジャパンの一員として世界一奪還に貢献するなど、長いシーズンをかけ抜けた。例年とは違う準備を強いられた影響は無関係ではなかったはずだ。8月までは打率1割台と低空飛行だったが、シーズン終盤の9月に月間打率3割6分をマークするなど打撃の調子をつかんだ。「ああいう形がもっと早くできていれば、チームの順位も変わると思った。もっと上のチームに競っていけたなと思うので、そこの悔いは残っている」と、新リーダーらしい自覚と責任感をのぞかせた。
12月上旬からは約2週間、米・シアトルにある最先端トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で自らの打撃と向き合った。「今まで持っていた概念と逆のことを言われた。もっと開けって。右肩も右腰ももっと開いて、もっと回せっていうのはすごく言われた」。フィジカル強化と並行して、弱点を埋めるヒントを得る収穫があった。
貪欲に打撃力向上に重きを置いたオフを過ごしている。チームの優勝に貢献する働きが来季の個人テーマ。これまでは出塁率へのこだわりを真っ先に口にしてきた。だが、今は打率だ。「打率が上がれば出塁率は勝手に上がってくる。ヒット数が増えれば四球も増えていく。そこは絶対、相関的に関わりがある。打てない限りは確実に甘いゾーンの強い球で勝負されると思うんで、そこが打てるようになって初めて四隅に投手がしっかり狙って投げると。そこを見極められれば四球が増える。打てるかなってところにかかっている」。いだてん・周東が出塁すればチームの得点チャンスは格段に上がる。これまでよりも攻撃的なアプローチで出塁を狙う姿勢は、紛れもなく進化の前兆だ。
2年連続の盗塁王に向けても「タイトルというより、優勝するためにどうできるかを考えたい」ときっぱりと言った。勝つために走る、守る、打つ。ここ3年、ライバル球団が歓喜する姿を目の当たりにし「この時期、優勝旅行とかのニュースを見ていると、僕らが行ける立場になりたいと思う」とも語った周東。勝ちに飢えたいだてんの熱は、必ず仲間に伝播するはずだ。
(金額は推定)












