アジアプロ野球チャンピオンシップ(16日開幕・東京ドーム)に臨む侍ジャパンは12日に広島との練習試合(宮崎・SOKKENスタジアム)に6―3と逆転勝ちを収め、本番に向けて弾みをつけた。3日後に大会初戦が迫り、ライバル国は10日の巨人との練習試合から偵察部隊を派遣。着々と〝侍ジャパン包囲網〟が敷かれ、すでに情報戦が始まっている。

 日本は16日の台湾戦を皮切りに17日に韓国、18日に豪州と対戦。19日には3位決定戦と決勝が予定されている。今大会で最大のライバル・韓国との一戦が大一番であることは言うまでもない。日本側もある程度の情報はつかんでいるが、丸裸とまではいっていないのが実情。特に韓国は、KBOのポストシーズン最終盤「韓国シリーズ」の真っただ中で、代表招集予定の選手が4人含まれている。4勝制の韓国シリーズは、現在LGツインズがKTウィズに通算成績3勝1敗とリード。13日に第5戦が開催されるが、星取り次第では大会開幕前日のナイターゲームで決着する可能性すらある。

 井端弘和監督(48)は韓国代表の分析経過について「(映像は)見てます。だけど向こうは(韓国シリーズをまだ)やってますからね。(選手が)入れ替わるかもしれないので、はっきり分からない。取りあえず全部(メンバーが)決まってから、初戦に(誰を)どこに持ってくるかで分からない。2回も3回も投げるわけじゃない。ウチに来るのか、台湾に来るのか、オーストラリアに来るのかというのもある。まずは向こうのシーズンが終わってからです」と、悩ましい事情を明かしつつも泰然自若だった。

 井端監督といえば、桁外れの研究熱心さで知られる。評論家時代にセ・パ公式戦を撮りためるため自宅の録画機器を複数台パンクさせる逸話を持つほど映像分析には質、量ともに実績がある。ゆえにKBOの映像だけでも相当の分析が進んでいるはずだが、侍のタクトを振るう以上は映像情報はあくまでヒント。「映像で見るのと、実際に見るのとでは違う。実際に見てから。(韓国は16日の日本戦)前に(豪州とデーゲームで)試合をやっている。映像は映像で参考にしようと思うけど、1試合見られるってところでは、そこは大いに参考にしたい」と目を光らせている。

 最終チェックは自らの洞察力と分析力を信じ、万全の準備を整えるつもり。グラウンド内外で養ってきた「井端の目」を今こそフル稼働させる。