柔道の1984年ロサンゼルス五輪男子無差別級金メダルで、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(66)が頸椎損傷で手術を受け、各方面から心配の声が寄せられている。
JOCなどによると、山下会長は10月29日に家族との旅行中、バランスを崩し転倒。頸椎を損傷し、同30日に手術に踏み切った。会話は可能だが、家族以外とは面会謝絶で安静が必要な状態だという。
3日に新潟・十日町市の桜花レスリング道場で、日本レスリング協会名誉会長を務める福田富昭氏の顕彰碑除幕式が行われた。山下氏は顕彰碑設立発起人の一人。発起人代表で同協会の富山英明会長(65)は、ともにロス五輪で金メダルを獲得し、山下氏の友人でもある。
「心配です。IOC(国際オリンピック委員会)の会議やらなんやらを終えて帰国し、やっと一息つくための旅行だったようだ。山下は本当に真面目で勉強熱心な男だからね。大変な会議も多く、かなり疲れもきていたと思う」と厳しい表情だ。山下氏はJOC会長に加え、IOC委員も任されている。2030年札幌五輪招致断念といった難しい局面もあり、多忙を極めていたようだ。
さらに「私もそうだが、いくら金メダリストでも年をとると体が思うように動かなくなる。私も昨日温泉で滑って転んで足の裏を切り、この状態です」と富山氏もつえをつきながら語った。
現役時代から現在に至るまでともにスポーツ界のど真ん中を歩んできた山下氏は、富山氏にとって親友でもある。「来年はパリ五輪だからね。一緒に頑張りたい。でもまずは健康第一。健康を戻してもらって五輪を目指してほしい」とエール。同じく発起人の一人として除幕式に参加した山下氏の友人、日本陸連前副会長の瀬古利彦氏も「今までいろんな危機を乗り越えた人。今回も乗り越えてくれると信じています」と語った。
山下氏の回復を、多くの人が願っている。












