オリックスが阪神との日本シリーズ第4戦(1日・甲子園)を3―4で落とし、対戦成績を2勝2敗のタイに持ち込まれた。9回にワゲスパックが制球を乱し、一死満塁から大山にサヨナラ打を浴びた。戦前からチームの面々は「阪神の大応援は気にならない」と口をそろえていたが〝完全アウェー〟の異様な空気の中でミスを連発するなど、さすがのリーグ3連覇王者も平静ではいられなかったようだ。

 4時間を超える激戦は非情な幕切れだった。6番手のワゲスパックが9回のマウンドを託されたものの近本を四球で歩かせ、2暴投でピンチを広げると最後は満塁策で塁を埋めてから大山に三遊間を破られた。中嶋監督はワゲスパックについて「ボールが扱えていなかった。ストライクさえ入れば…という不安材料があった」と悔しさをにじませた。

 5回には山崎福がバント処理をミスし、7回には中堅の中川が近本の当たりを落球。8回には三塁の宗がノイジーの強烈な打球を後逸するなど、名手のエラーが相次いだ。指揮官は「ミスはありますし、四球もあるんですが、これだけ絡むと…。大いに反省しないといけない部分はある。自分らが一番分かっている。それを取り返そうとする期間が短いので、明日何とかやっていきたい」と修正を促した。

 戦前からオリックスナインは「甲子園の応援は気にならない。集中していれば関係ない」と言い合って士気を高めていたが、実際に虎党の大応援を体感すると平静を保つのは簡単なことではなかった。

5回、悪送球したオリックス・山崎福
5回、悪送球したオリックス・山崎福

 特に外国人選手のワゲスパックには酷な状況だったかもしれない。ある選手は「気にしない選手と気にする選手はいたと思う。最後はワゲスパックがのまれたというか…。サヨナラという場面で満塁策を取り、外野フライもダメという場面で選択肢が少なかった。重圧が重なったと思う」と同情。チーム内でミスが乱発した点についても「普段しないような人がする。(山崎福は)フィールディングがうまくて投げるのも上手なのに、何か浮ついていた部分があったのかと思う。のまれるとマイナスなことを考えて制球も乱れるし、いい方向にはいかない」と分析した。

 とはいえ、日本シリーズ独特の緊張感は今後の残り試合も不変のままだ。田口外野守備走塁コーチは「何回やってもこの緊張感は変わらない。これは自分で克服していくしかないし、これを乗り越えるとまた成長していく」と選手の奮起に期待する。

 想像を絶する大応援と日本シリーズの緊張感、そして1点を争う息詰まる攻防。2年連続日本一を狙うオリックスが大きな山を乗り越え、再び栄光のチャンピオンフラッグを手にしようと気を引き締め直す。