西武にとって今年は盤石の〝投手ドラフト〟となったようだ。

 26日に行われたドラフト会議では支配下6人、育成3人の計9投手を指名。ドラフトを総括した渡辺久信GM(58)は「(松井監督が)1位を当て、流れが良くなった。今年は投手のレベルが高かった。無理やり野手にいくよりは、リストの順番通り獲れる選手を獲った。先発陣はある程度勝ちを計算できる投手が揃ってきている。後は中継ぎから後ろを考える」とし、大満足の今ドラフトを振り返っていた。

 3球団競合の末、松井監督が当たりくじを引いた1位左腕・武内夏暉投手(21=国学院大)は先発として、また2位の上田大河(21=大阪商大)、5位・宮沢太成(24=四国IL・徳島)、7位・糸川亮太(25=ENEOS)の即戦力3投手はブルペンでの起用が期待されている。

 というのも、今季の西武は守護神・増田達至投手(35)が4勝4敗19セーブ、防御率5・45とシーズンを通して調子が上がらず苦しい戦いを強いられた。昨季60試合に登板し、新人王と最優秀中継ぎ投手賞に輝いた水上由伸投手(25)も昨季の反動に泣き、登板は23試合に激減した。

 2年目左腕・佐藤隼輔投手(23=47試合1勝18ホールド、防御率2・50)の躍進はあったものの、前半のブルペンを引っ張っていた森脇亮介投手(31)が7月に右上腕動脈閉塞(へいそく)症を発症し、8月に手術。佐々木健投手(27)も8月にトミー・ジョン手術を受けるなど、ブルペンはまさに「自転車操業」の状態でシーズンを通して勝利の方程式を構築できなかった。

 その根本的な要因は、昨年までの4年間で203試合に登板し、7勝31セーブ94ホールド、防御率1・66とブルペンで圧倒的な存在感を誇っていた平良海馬投手(23)の先発転向にある。

 長年のうっぷんを爆発させた平良が先発転向を直訴してきた時期は、ドラフトも終了していた昨年12月2日の契約更改の席だった。当初こそ渡辺GMは「起用法は選手が決めるものではない」としていたが、平良が2019年から転向を訴えていた事実と強硬な姿勢にとうとう根負けし、これを了承するしかなかったという背景がある。

 しかし、圧倒的な力量でブルペンの中心を担っていた平良の穴は、そう簡単に埋めようがなかったのも事実。西武は、その1年後となる今年のドラフトでようやく〝平良問題〟の対策を打てた格好だ。