西武・渡辺久信GM(58)が25日、都内で行われたスカウト会議後に報道陣に対応し、事前公表している国学院大・武内夏暉投手(4年)の1位指名に改めて言及した。
渡辺GMは「非常に安定感がありますし、ボールの強さもあり変化球も多彩で精度が高い。即戦力としてすぐローテに入ってこられるくらいの実力を持った投手。フォーム的に力感がなくリラックスした状態から最後のフィニッシュのところでピッと腕を振ってくる、強いて言えば(元中日の)今中君のようなタイプ」と大絶賛した。
とりわけ〝佐々木朗希世代〟となる大学生投手に即戦力の好素材がそろった今ドラフトは久々の「豊作」ともいわれ、それゆえ競合覚悟のストレート勝負に出た理由を渡辺GMはこう説明した。
「公表したところで他の球団が他(の候補)に逃げるというのは今年に限ってはないかなと。(他球団も)来るものだと思っている。実力のある選手が多いので一番評価している選手にいっておいて、外れた場合はまだ力のある選手が残っている」
本来の1位候補が12人そろわないことの多い近年のドラフトでは、事前に公表することで他球団をけん制し、競合数を減らす意味合いが強かった。しかし、即戦力の好素材が粒ぞろいの今ドラフトではクジに外れた場合でも〝外れ1位戦略〟に例年ほど頭を悩ませることなく、1位評価の即戦力左腕にアタックできる余裕がありそうだ。
もちろん最善シナリオは1位クジで武内を引き当て2位指名でも即戦力投手を指名できれば、1位で隅田、2位で佐藤隼を指名した21年ドラフトの再現を期待できる。
昨年は1位・蛭間、2位・古川、3位・野田を含む支配下6人のうち4人の野手を獲得し、3年前の20年ドラフトでも1位・渡部、3位・山村、4位・若林など支配下7人中5人の野手を獲得している西武は「今年はどうしたって投手でしょう」と〝投手ドラフト〟の気配を漂わせている。
最終リストに残った約70人のうち評価上位の野手を指名展開によって間に挟むことはあるだろうが、大方の指名を即戦力、将来性の高い投手で固めてくることが予想される。
というのも、近い将来のメジャー移籍を継続要求している高橋光成投手(26)を筆頭に、圧倒的なセットアッパーとしての実績を残しながらメジャー移籍も視野に先発に転向した平良海馬投手(23)の〝ポスティング問題〟という先発投手陣の〝FA&ポスティングラッシュ〟が喫緊の課題として迫っているからだ。
18年の浅村、炭谷、19年の秋山、昨年の森友哉、源田、外崎と続いた主力野手の〝FAラッシュ〟は今オフの山川で一段落する。しかし、次なる主力流出危機に備え今回のドラフトではそのリスクヘッジを図りたい西武。確かにいい投手は何人いても邪魔になることはないのだが…。












