厳しくも温かいスタンスでチームを再建する。ソフトバンク・小久保裕紀二軍監督(52)の新監督就任が秒読みとなっている。2年前の一軍ヘッド時代は厳しさばかりがクローズアップされたが、昨季から務めた二軍監督の2年間は若鷹ナインに寄り添って本領発揮。最近では気前が良すぎる異例の大規模バーベキューパーティーを開催するなど、持ち前の〝アニキ肌〟で若手のハートをキャッチしている。

 壮絶な終戦から一夜明け、ソフトバンクが常勝復活に向けて再スタートした。そのキーマンはもちろん新監督就任が決定的な小久保二軍監督だ。17日の「フェニックス・リーグ」の日本ハム戦(生目)を終えた時点では就任が正式発表されておらず「メディアには出てましたけど、正式には何もないので。現時点で応えられる話は何もないです」と話すにとどめた。

 一軍ヘッドを務めた2021年当時はチームが4位に沈み、厳しさばかりがフォーカスされた。本来は厳しさの中に温かさを持った存在として機能するはずが「当時はコロナ禍の真っただ中。食事に行って腹を割って話したりなどといったコミュニケーションが制限されたことも痛かったのかもしれない」(球団関係者)との声も出ていた。

 その点、2年間の二軍監督時代は存分に〝らしさ〟を発揮した。ペットボトルの放置といった規律面の乱れの改善に取り組んだ一方で、フリー打撃では投手役として熱投するなど、時としてともに汗を流し、訓示などではナインの心に響く言葉を投げかけた。「フェニックス・リーグ」期間は昨季から選手に監督役を託して采配までさせている。考える力を養うのと同時に、個々の野球観を理解することが目的だ。

 直近でも持ち前の〝アニキ肌〟で一大イベントを企画し、若鷹ナインの1年間の労をねぎらっていた。チームは7日にファーム選手権に出場。イースタン代表の巨人二軍に勝利してファーム日本一に輝いた。その夜、宮崎の二軍宿舎で開催されたのが、家族同伴OKの異例のバーベキューパーティーだった。

 一説によれば、この日は指揮官が〝数百万円規模〟ともウワサされるポケットマネーを出すなど大盤振る舞い。若くて食欲旺盛な野球選手とその家族が腹いっぱいになるほどの高級和牛が出てきたりと、飲めや歌えの大盛り上がりの夜になったという。若手ナインからも「あそこまで楽しかったパーティーは初めて。今までで一番だった」などと大喜びの声が上がったほどだ。チーム関係者も「素晴らしいと思う。こういうことをやるのはさすが」と高く評価した。

 現役時代には卓越したキャプテンシーでも知られた。一軍ではどのようにチームを引っ張っていくのか。実績十分の主力陣に〝小久保チルドレン〟を加えて4年ぶりのV奪回を目指す。