西武・中村剛也内野手(40)が19日の日本ハム戦(ベルーナ)で逆転への号砲となる17号同点ソロを放ち、通算本塁打数を471本(歴代12位)とした。

「打ったのはツーシームです。打てて良かったです」。チームは中村の同点弾をきっかけに相手2番手・ロドリゲスを攻め、6回に一挙4得点で試合をひっくり返して7―4で勝利した。

 NPB歴代11位の田淵幸一氏(474本)に3本差と迫り、いよいよ500本の大台を視界に捉え始めたレオの大砲。22年前、獲得に奔走した男も目を細めて活躍を見守っている。

 中村を2001年ドラフトで2巡目指名した当時の球団本部長、浦田直治氏(87)はこう振り返る。

「当時チームの主軸だったカブレラと同じで、ホームランを打てる打者という評価で中村を獲った。守備は関係なく、間違いなく4番を打てる打者だった」

 西武は大阪桐蔭時代から中村のスラッガーとしての非凡な素質を見抜いていた。

「正直こんなに(長く)やるとは思わなかったが、何より当時から体が強かった。(96年オフに)清原がいなくなり、将来的に4番を打てる日本人の打者を探している時期でもあった。それが高校生ならレギュラーとしてより長いことやれる。ホームランを打つ技術に関しては、間違いないものを持っていた」

 カブレラがオリックスへ移籍した2008年、7年目の中村は一軍で143試合にフル出場し、46本塁打で初タイトルを獲得。チームの絶対的主砲に君臨していく。

 ちなみに指名選手がわずか4人だったこの2001年ドラフトでは、中村以外にも主戦捕手となる細川亨を自由獲得枠で獲得。さらに中村と並ぶ現役のレジェンド・栗山巧を4巡目で獲ることに成功している。

 浦田氏は当時を振り返り「本当は中村を1位にしたかった。ただ、チーム事情的に伊東(勤)の後釜のキャッチャーを他に獲られたらいかんし、細川を自由枠にして(中村を2巡目に)入れ替えた。(中村を)マークしていた球団はあったが、まだ高校生で即戦力ではなかったから、2位で残っていると思った」と1位評価の中村を狙い通り2巡目で獲得できた〝満点ドラフト〟の舞台裏を明かした。

 中村と同期入団の栗山は、すでに21年に史上54人目となる2000安打に到達し、名球会入り。そして中村は長いプロ野球の歴史上、王貞治、野村克也、門田博満氏ら過去8人しか到達していない通算500本塁打にあと29本と迫っている。