日大アメリカンフットボール部の薬物問題の余波が続く中、新たな疑惑が浮上した。これまでOBを含む10人以上が薬物の使用を認めたことを報じたが、関係者の証言によると、30~40人が今回の事件に関与している可能性があるという。大麻と覚醒剤が押収された、アメフト部寮のすさんだ実態も明らかに…。混沌を極める名門の薬物騒動は、より深刻な状況へと進んでいるようだ。

 日大アメフト部の薬物問題を巡っては、すでに現役部員1人が逮捕されており、13日にはほかの10人近い部員も関与の疑いがあるとして、大学側で調査を行っていることが判明した。OB含む10人以上が大麻を使用したという見方もある中で、新たに関係者から衝撃的な証言が飛び込んだ。

 今回の事件について日大関係者は「今の現役選手以外にもOBを含めた30~40人が常習ではなく、その場にいたなどで関与している可能性がある」と告白。当初、日大はこの問題を逮捕されていた部員1人の個人犯罪として、部全体の無期限活動停止処分を解除していた。1日から再度の無期限活動停止となったが、これほどの人数が関与していたことが事実であれば大学側、そしてアメフト部での隠蔽を否定できない異常事態と言える。

 同関係者は、昨年11月に薬物使用のうわさが流れた時点で「寮内でたばこを吸う2、3人が、興味本位で(大麻を)使ったり関与している可能性はあると思っていた。だけど、まさか30~40人が何かしらの形で関わっているとは…。驚きでしたね」。この大人数にはショックを隠せない様子だった。

 日大には複数の部が入る総合寮があるが、大麻と覚醒剤が押収されたのはアメフト部単体の寮。別の関係者は「たばこや酒が当たり前で窃盗も起きるし、(以前から)寮内がものすごく荒れていた」と証言する。リーグ優勝35回を誇る名門〝日大フェニックス〟を志して、入部した学生の中には「フットボールを頑張って日大に入ったけど、こんなところでやりたくないという感じでやめていく子もいた」と部の実態に絶望して退部した者もいたようだ。

 8月31日に寮閉鎖となったが、前出の関係者は、「学生の話だと部屋でも大麻を吸っていた」。部員同士の目がある中で薬物を使用していたならば、膨大な人数の関与もうなずける。

 寮内でのこうした状況から、薬物騒動前から規律を正す動きもあったという。「昨年7月からはコーチ1人が、今までの家を引き払って1階に住み込み始めた。だけど、仕事もあって帰ってくるのが午後11時とかで、常に寮内で起きていることを把握するのは難しかったと思う」と、監視の目が届かなかった原因を指摘した。

 寮に住んでいた部員の現在の処遇は「実家に帰るか、稲城にあるパフォーマンスセンター(寮とトレーニング環境が完備された日大の施設)に住んでいる」。地方から来ている学生の衣食住は確保されているようだ。依然として試合には出られない状況だが「各学部のキャンパスの中にも同じような施設があるので、そこで各自で体を動かすように指示されている」という。

 混沌を極める日大アメフト部の薬物問題。解決への糸口は、いまだに見えていない――。