日大アメリカンフットボール部の薬物事件を受け、大学側が8日に記者会見を行った。

 警視庁に覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反(ともに所持)の疑いで逮捕されたのは、3年生部員の北畠成文容疑者(21)。会見には小説家の林真理子理事長、酒井健夫学長らが登壇したが、なかでもひと際存在感を放っていたのが、副学長の沢田康広氏だった。

 同氏は日大法学部を卒業後、大学院の法学研究科博士前期課程を修了。現在は日大法学部の教授を務めるが、前職は検事。東京地方検察庁総務部の副部長、宇都宮地方検察庁の次席検事を歴任した、いわゆる「ヤメ検」だ。

 同氏は競技スポーツ担当の副学長としてメインで質疑応答を担当。会見では「パケ」「ブツ」など専門用語を多用し、毅然とした表情で質問に答える姿が印象的だった。

 一方でテーブルの上で握ったペンはプルプルと小刻みに震える場面も。はっきりとした口調とは裏腹に緊張でガチガチだったのだろうか。

 元テレビ朝日社員の玉川徹氏は9日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」の中で、「昨日の会見で1番引っかかったのは、沢田副学長が元検事だということですよね。ここなんですよ」と指摘。

 続けて「それで7月6日に発見されて、ご本人いわく『パケの中に入っていた非常に微量な大麻のようなものを発見した』と。これ、素人だったら、もしかしたらこれはそういうもの(違法薬物)かも知れないから自首させようと思うのかも知れないんですけど、この人は元検事でしょ。例えば、ここに大麻があるかも知れないと内偵した時にパケの中に入った微量の大麻らしきものがあって、それを鑑定しないでそのまま放置しておくということを検事時代にやったんだろうかって僕はまず思う」と首をかしげた。

 同番組に出演した元検事で弁護士の亀井正貴氏も、沢田氏が大麻発見後速やかに警察に届け出ず「本人に反省を促して自首させたいと考えていた」として、沢田氏の責任で証拠物を持ち帰り本部で〝保管〟していたことに驚きの声を上げた。

「違法薬物は違法性のある物と同時に重要な証拠。これを警察に持って行かなかったのは大きな問題で、所持罪の疑い、犯人隠避、証拠隠滅の疑いがかけられる状況は変わっていない」

 しかも、沢田氏は元検察官だ。亀井氏は「自らが容疑を受けるリスクを考えなかったのだろうか。自首をさせようとする目的はいいが、それなら短時間で自首させるか、自首まで時間がかかるのなら、先にブツを出すべき。特に尿検査の時間を徒過させたのは問題」と指摘した。

 今後、沢田氏の対応が適切だったか検証されることになりそうだ。