新日本プロレスのミスターこと永田裕志(55)が、現役生活の最終ゴールを設定した。昨年から主戦場としていた全日本プロレスから、約1年半ぶりにホームリングのシリーズに帰還。地元凱旋となる10日の千葉・東金大会で健在ぶりを証明した大ベテランは、引退への「カウントダウン」に突入していることを認めつつ、IWGP世界ヘビー級王座(現王者はSANADA)への特別な思いを明かした。

 今シリーズの永田は海野翔太、マスター・ワトとのトリオで鈴木みのる、成田蓮、エル・デスペラード組との6人タッグ7番勝負に臨む。地元で迎えた初戦では、宿敵のみのると激しい打撃戦を展開。30分時間切れ引き分けに終わったものの、ベテランの底力を見せつけた。

 昨年6月から全日本に定期参戦し、今年2月には3冠ヘビー級王座も奪取した。「1年半留守にしてた新日本マットで大暴れしてやるって思いで臨んでますよ。全日本で俺はよみがえったから。その証しが3冠ベルト。あっちの大きな人間の大きな技を受けまくってたら、体の免疫がよみがえってきたというかね。15年から20年は若返ってますよ」と、他団体の最前線に立ったことで復活したと強調する。

 新日本でもトップ戦線再浮上を狙うミスターには〝ある決意〟がある。「ぶっちゃけ、ホームに戻ってまだまだやるといったけど、大暴れできる年月は限られてるからね。いくら長くやるといっても、カウントダウンに入っているのは間違いないから。それは誰もが思ってることだし」

 第3世代の盟友・中西学はケガの影響もあり2020年2月に引退した。永田自身は現状でコンディションに不安はないとはいえ、55歳の年齢を考えれば現役生活の最終章に差し掛かっていることは間違いない。

 そんな男が「最終ゴール」と位置づけるのが業界最高峰のIWGP世界王座だ。「それを取ったら、いつ引退してもいいやって状態になりますよ。引退しても戻ってくる人がいるのは、やっぱり悔いをどこかで残して辞めている人が多いわけで。自分のやること、すべてやり尽くして退きたい。そうしたらあとは、プロモーター兼プロデューサーとして、千葉県内いろいろ興行エリアをつくっていきますよ。へっへへ」と、理想の引き際を明かした。

 かつて「ミスターIWGP」とよばれた男にとって、この4文字には誰にも負けない思い入れがある。「最後の意地をもって戦ってますよ。自分が現役を続ける原動力って、もう一度あのベルトを取るっていう。永田裕志はまだこれだけできるというものは今日、見せられたと思うのでね」。もう一度その腰にIWGPのベルトを巻くため、ミスターは戦い続ける。