全日本プロレスの3冠ヘビー級王座を保持する新日本プロレスの永田裕志(55)が、スポーツ界の〝野獣獲り〟に乗り出す。レスリングの明治杯全日本選抜選手権2日目(16日、東京体育館)、男子フリー97キロ級で、永田が監督を務めるレスリングチーム「TEAM NEW JAPAN」の石黒峻士(26)が3連覇を達成した。チームから順調にプロレスラーを輩出しているミスターは、今後さらに勢力を拡大するという。
石黒は決勝で安定した試合運びで園田平(自衛隊)を下し、頂点の座を守った。昨年末の全日本選手権に続く優勝で、パリ五輪切符がかかる世界選手権(9月、セルビア)代表に決まり「勝って当たり前の気持ちで挑んだ。組み手、タックルと攻め続けることを意識して臨んだら、試合でそれが出た」と笑顔で振り返った。
17日の全日本プロレス・大田区大会で、安齊勇馬を相手に3冠ヘビー級V3戦が控える永田もセコンドに就き、教え子を鼓舞した。「今日の峻士は無駄にタックルに入らず組み手でコントロールしたし、相手をバテさせた。ボルチン(オレッグ)と練習した効果は絶大だよ」と評価。3か月間、元レスリングのアジア王者で新日本のボルチンを相手に猛特訓した成果が出たという。
前身の「ブシロードクラブ」を含め、監督としてレスリング戦士をスカウトし、プロレスラーを輩出してきた。「オーカーン(グレート―O―カーン)っていうきったねー顔のゲテモノから始まって、イケメンのボルチンに(プロレスラー志望の)石黒。いろいろあったけど、いい流れで来ていると思う」と充実感を漂わせた永田は、さらなる勢力拡大に着手する。
「これから、どんどん増やしていこうと思っている。レスリングだけじゃなく、柔道や他の格闘技、ラグビーもいい。プロレスラーに向いている選手たちをスカウトするつもりだよ。もう、めぼしいのが何人かいる」とギラリ。レスリング界からスポーツ界に範囲を広げ、未来の新日戦士を育てていくという。
石黒をパリ五輪の舞台に立たせれば、さらにチームも勢いづく。ボルチンは今季から、チームのコーチとして正式に日本協会に登録。弟で2000年シドニー五輪銀メダリストの克彦氏も含め、全面バックアップを約束した。
昨年の世界選手権では初戦敗退だった石黒も、「去年とは比べものにならない成績を残して、パリ五輪の枠を取れるように頑張りたい」と意気込む。永田も「俺も熱くなってきたよ!」と紅潮。3冠戦、そしてチーム発展に気合十分だ。












