〝御前試合〟で大きな白星を挙げた。リーグ3位のソフトバンクが9日の楽天戦(ペイペイ)で、7―2で逆転勝ち。CS圏を争う4位・楽天戦の連敗を4で止めて、ゲーム差を2・5に広げた。2位・ロッテとの差も射程範囲内の1・5ゲームに縮めた。
相手先発は今季3勝を許している田中将大。6回まで散発の3安打に封じられて重苦しい試合展開だった。2点を追いかける7回に畳みかける攻撃で攻略に成功した。四球を挟んでの4連打を浴びせてKO。このイニング、一挙5点を奪って勝負を決めた。
この日は孫正義オーナーが観戦に訪れていた。勝ち越しの瞬間は大喜び。会心の逆転勝ちに「本当に良かったですね」とニッコリだ。加えて、ここからの戦いに向けて「最後、追い込みでね。クライマックス(CS)でぜひ、逆転をね」とチームにエールを送った。
新たな〝指針〟の明言が好材料となるか。今季は大補強を敢行してV奪回が「至上命令」となっていた。ただ現状ではオリックスが大独走でVロードに入っており、残り21試合での12・5ゲーム差は、決して現実的な数字ではなくなってしまっている。
可能性がゼロになるまでVを目指すというのが球界の慣例。もちろん首脳陣、ナインともに、目の前の一戦一戦を全力で戦っていくことに集中している。とはいえ、あまりにも周囲の期待が大きかっただけに〝どこを目指すのか〟という理想と現実の間で複雑な思いを口にする声が、ここまでの道中にあったのも事実だった。
チームが日本一4連覇を飾った際も、2018、19年はリーグ2位からの下克上だった。「オーナーのエールが少しでもプラスに働けば」(球団関係者)。直近は3カード連続で勝ち越している。2位も4位もある状況で、このまま本領発揮へ、勢いに乗っていけるか。












