「どっちも頑張れ!」が本音だが…。日本ハムの郡司裕也捕手(25)が23日に行われる第105回全国高校野球選手権大会の決勝を前に深刻な悩みを抱えている。慶応(神奈川)、仙台育英(宮城)の両校ともに自身と深い縁があり、どちらを応援すればいいか困惑しているのだ。
高校進学時に幼少期から憧れていた慶応を第1希望に受験するも、結果はまさかの不合格。郡司は泣く泣く第2希望の仙台育英に進んだ。そして3年時には春夏連続で甲子園に出場。4番を務めた夏の大会ではチームの準優勝に貢献した。その後は憧れを捨てきれなかった慶応大に進学。プロの世界へと飛び込んだ。そんな経緯があるため、両校による決勝戦を前に複雑な心境になっているようだ。22日の楽天戦(エスコン)前に胸中を聞くと、苦笑いを浮かべながらこう話した。
「もう塾高(慶応高)で野球をやりたかったというのは小っちゃい頃からなので。(受験で)落ちてしまいましたけど、慶応って中高一貫みたいな感じで、一つの義塾としてやっているので。(慶大卒の自分から見れば慶応高ナインは)後輩っちゃあ、後輩なんですよ。っていうことで(決勝で対戦する両校ナインは)全員僕からしたら後輩なんです。だから…」
すでに郡司のもとには仙台育英が甲子園で白星を挙げるたびに取材が殺到。数日前からは自身が試合前にグラウンドに現れるや大勢の記者や球界関係者に囲まれ、感想を求められている。そこに浅からぬ縁のある慶応高が加わり、取材攻勢は強まるばかり。そんな状況に置かれていることもあり、この日はバッサリこう言い切った。
「今日取材が殺到するだろうなと思って昨日から(コメントは)準備していました。ただ『どっちを応援しているんですか?』と『どっちが勝つと思いますか?』の質問は…中立でお願いします。いろんな方向から何かきそうなので(笑い)」
本職は捕手ながら、現在はアマチュア時代から一度も経験がない二塁に挑戦中。連日、試合前の通常練習メニュー後も内野に残ってノックの嵐を受けている。
「両軍捕手へのアドバイス? セカンド挑戦中の僕から言うことはないですよ」と汗を拭い一笑する郡司だが…。「全員後輩」の決勝戦。複雑な思いを抱きながらも楽しみにしていることは間違いなさそう。 その郡司はこの日の楽天戦に「6番・DH」で出場し、2―0の初回二死二塁の第1打席で7月4日のソフトバンク戦以来の一発となる2号2ランを左翼席に放り込んだ。












