女子プロレス「スターダム」で、独特の輝きを放っているのが鈴季すず(20)だ。アイスリボン時代の“姉貴分”ジュリア(29)を追いかけ、昨年1月にスターダムマット初登場。今年4月にはハードコア&デスマッチユニット「プロミネンス」を脱退し、現在はフリーとして本格参戦する。16歳でデスマッチに目覚めた若き女子戦士は、いったいどこへ向かっているのか? 2年連続参戦となる真夏の祭典「5★STAR GP」(23日、大田区で開幕)を控えた鈴季を直撃だ。

 ――スターダムを主戦場にして2か月だ

 鈴季 倒しがいがある相手が多くてね。ファンには「最近おとなしい」とか言われるけど、全体の様子を把握して、いち早くプロレス界の顔になるための道を探してるところなんだよ。でも、ようやくつかめてきたし、この夏、鈴季すずは暴れ出すよ。今まで勢いで駆け上がってきたプロレス人生だから、ゆったりするのは苦手。これからも勢いは落とさずいくぜ!

 ――リーグ戦が開幕する

 鈴季 会見でみんな「優勝して赤(ワールド)とか白(ワンダー)のベルトに挑戦したい」みたいな話してたけどさ。そこがゴールだと面白くなくない? 私はスターダムでベルト総取りして、プロレス界の顔になるっていう赤とか白以上のことを成し遂げたいし、その方が面白いと思うんだよ。みんな同じこと言ってて、つまんなかったよな。スターダムってこんなもんかよって思った。

 ――2度目の出場だ

 鈴季 去年は5★STARに出場しながら、WAVEのリーグ戦「キャッチ・ザ・ウェーブ」にも出て、プロミネンスの興行もやってたから超大忙しだった。正直、去年はジュリア以外に興味がなかったけど、意外と面白いヤツいるんだなって思うきっかけになった。特に上谷(沙弥)はもっと戦いたいって思った相手だったから、今年も同じブロックで楽しみだよ。初戦(23日、大田区)の朱里はこの前戦った時、蹴りが強烈でさ。でも痛いの好きだから燃えちゃったよ。狂える相手だなって。狂って勝つ。

 ――最近、減量した

 鈴季 そう!「コズミック・エンジェルズに入りたいからやせる」みたいなバカもいるけど、私は違う。これまでデスマッチで男子と試合してたから、体重差をちょっとでも埋めるために増やしてた。でも、スターダムでその重さは必要ないから。遠征中は体重計持ち歩いて、ケータリングを我慢してサラダチキンとか野菜食べたり。マスクつけて長袖で走ったりして、1か月で8キロ落とした。でも、パワーは全然変わんない。むしろ今まで男子とかを投げてたから、スターダムの選手はみんな体が軽くてさ。勢いつけて投げられる。

 ――もうデスマッチはやらないのか

 鈴季 話が来ればやるけど、目標を達成するまでは我慢。ケガもたくさんしたけど、デスマッチは好きなんだよな。3月にテーブルに乗った相手に雪崩式のフランケンシュタイナーしたらテーブルに頭をぶつけて大流血してさ。脳天でジャーマンして勝ってやったけど、しっかり頭切れてて。病院行ったら救急の患者が多い日で、頭をガーゼで押さえたまま4時間待った。やっと縫ってもらって、帰るころには終電なくてタクシーで1万円かけて家まで帰った。そんなこともあったな…。

 ――なぜデスマッチを

 鈴季 人を元気にする魅力があるんだよ。中学生の時、学校行かないで昼間は寝て、夕方起きて、ヤンキーと一緒に心霊スポット行ったり夜遊びしててさ。たまにお父さんと商店街プロレス見に行ったり、テレビでたまたま見たデスマッチから元気もらったんだよ。初めてこれをやりたいって思ったものだったから、学校の先生に「プロレスラーになる」って宣言したら、教頭先生が「もう授業に出なくていいから、先生と一緒に2人で体育やろう」って言ってくれて。1時間目から4時間目ぐらいまでマンツーマンでトレーニングをやってくれた。プロレスが自分を突き動かしてくれたし、その教頭先生のおかげで今がある。

 ――そんなことが

 鈴季 今でもみんな応援してくれてるし、だからこそプロレス界の顔になりたい。この大きな目標をかなえるために一番好きなものを捨てないといけないと思って、大好きなデスマッチと大好きな仲間を手放した。それを受け入れてくれたプロミネンスのみんなには感謝してる。それにデスマッチの先輩たちも背中を押してくれたから、早く目標を達成しないと顔向けできない。この夏は5★STAR、全勝優勝するぞ!

 ☆すずき・すず 2002年9月16日生まれ。宮崎県出身。18年12月31日のアイスリボン後楽園大会でデビュー。20年8月に団体最高峰のICE×∞王座を獲得した。21年12月の退団後は、世羅りさらとハードコア&デスマッチユニット「プロミネンス」を発足。22年3月から参戦するスターダムではアーティスト王座を獲得。今年4月にプロミネンスを脱退。必殺技は原爆固め。153センチ。

 ☆「5★STAR GP 2023」出場選手

【レッドスターズ】中野たむ(7年連続7回目)岩谷麻優(10年連続10回目)上谷沙弥(4年連続4回目)朱里(4年連続4回目)鈴季すず(2年連続2回目)スターライト・キッド(4年連続4回目)なつぽい(3年連続4回目)葉月(2年連続5回目)刀羅ナツコ(3年ぶり4回目)壮麗亜美(2年連続2回目)

【ブルースターズ】ジュリア(4年連続4回目)林下詩美(6年連続6回目)舞華(4年連続4回目)安納サオリ(初出場)渡辺桃(6年連続7回目)MIRAI(2年連続2回目)AZM(5年連続5回目)白川未奈(3年連続3回目)マライア・メイ(初出場)羽南(2年連続2回目)