首位を走る岡田阪神が〝近本ショック〟に見舞われた。阪神は4日の広島戦(マツダ)に1―9で大敗した。これで3位・広島とも2・5ゲーム差。球宴までの首位ターンも悠々と構えていられる状況ではなくなってきた。

 試合前、チームに激震が走った。ここまで中堅で全試合に出場、不動の1番打者だった近本光司外野手(28)が登録抹消となった。2日の巨人戦で右脇腹に受けた死球によるもので、この日までに骨折が判明。岡田彰布監督(65)は「しょうがない。デッドボールやからな…そこまでは想定してない」と、この日の広島戦はここまで近本以外、誰も先発していなかった中堅に島田を起用。中野と木浪で新1・2番コンビを形成し、その後の試合ではチーム9安打を放ったものの得点はノイジーの一発のみ。新打線が即、機能とはいかなかった。

 不在の影響はやはり大きい。指揮官は試合後「明日(ファームから)4人来るよ」と投手・野手4選手を昇格させることを明言。7日のヤクルト戦から昇格させる予定だった佐藤輝らを〝前倒し〟で招集するという。1番ながらチーム3位の35打点、得点圏打率4割超えのポイントゲッターでもあった近本の穴を埋める存在として、得点力低下を食い止めるのが昇格の狙いだろう。

2日の巨人戦で死球を受けた近本
2日の巨人戦で死球を受けた近本

 ただし、攻撃面で近本不在を補えたとしても、守備面ではさらに難局を迎えることも予想される。

 2日まで全試合、中堅で先発していた近本は、ディフェンス面でも外せない存在でもあった。これには虎の右翼手事情も絡む。ここまで左翼は助っ人ノイジーが65試合で先発している一方、右翼手はいまだに流動的。ルーキー・森下の21試合が最多でミエセスが16、前川が13試合と日替わりで右翼で先発に入っている。3者に共通しているのが、プロの右翼手としてはまだ経験が浅い点。ポジショニング等、試合局面に応じての細かい指示を、フィールド上の指揮官として近本が出していた。

 2021年から2年連続ゴールデン・グラブ賞の司令塔を失った外野陣は、リーダー不在の間、どこまで〝水準〟を維持できるか…。これまでにない〝やりくり〟が不可欠な状況となった。