西武が今季72試合を終えた時点で29勝42敗1分けの借金13、首位・ソフトバンクに13・5差の最下位に沈んでいる。

 42年ぶりの最下位となった2021年シーズンでさえ同時期の借金は5。球宴前に「自力優勝消滅」というワードがチラつくこと自体、1979年の所沢移転初年度を除けば初めての屈辱かもしれない。

 いわゆる「常勝」といわれた西武ライオンズの黄金時代は一般的に広岡達郎氏、森祗晶氏がチームを率いていた82年~94年の13年間を差す。この間11度のリーグ優勝、8度の日本一に輝いた西武はまさに球界の盟主だった。

 西武グループの総帥だった堤義明氏がクラウンライターから球団を買い取り、79年に所沢移転以後、Bクラスだったのは最初の3年間のみ。その後は〝日本球界の初代GM〟根本陸夫が編成でらつ腕を発揮し、巨大な資金力とプリンスホテル野球部を含めたグループの組織力を背景に82年から06年まで15度のリーグ制覇を含め25年連続Aクラスを堅持。「優勝以外は2位も最下位も同じ」という総帥の号令の元、フロントと現場は常に緊張感を持ってスカウティング、育成、補強に当たっていた。

 しかし、その堤体制も05年の親会社・西武鉄道の有価証券報告書虚偽記載問題をキッカケに失脚。06年からは現行の西武ホールディングス(HD)体制に移行した。

 以後の16年でリーグ優勝はわずか3度、日本一は08年が最後となった。そして、26年間の堤オーナー時代には創設期の3度しかなかったBクラスは倍増の6度。2年ぶりの最下位もチラつく今年も…となればHD体制17年で7度目のBクラスということになる。