巨人は21日に東京ドームで全体練習を行い、23日からのリーグ戦再開へ調整を行った。交流戦を終えて貯金3でセ3位。首脳陣の顔ぶれも大幅に変わった今季、原辰徳監督(64)とのパイプ役を務めるのが阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)だ。指揮系統の中枢としてだけでなく、首脳陣や選手との間に立つ「中間管理職」としての立場をどう切り盛りしているのか――。
交流戦を4年ぶりに勝ち越したチームは、2日間の練習日を挟んで23日の広島戦(マツダ)からリーグ戦を再スタートさせる。シーズン序盤は最下位に転落するなど苦戦したが、投打ともに徐々に上向いてきた。
チームが低迷すれば容赦ない逆風にさらされる。そんな原監督の〝右腕〟として傍らに立ち続けたのが阿部ヘッドだ。ヘッド業は他のコーチ陣からの進言や意見を集約して原監督に伝えるだけでなく、試合中は指揮官のサインを三塁コーチに伝達したりと多岐にわたる。昨季は作戦面にも携わっていただけに、阿部ヘッドは「変わらないよ」と笑ったが、中間管理職ならではの気遣いや配慮は事欠かない。原監督を組織の頂点とし、年上もいるコーチ陣、そして選手たちをどう円滑に動かすかはヘッドの手腕にかかっている。
その象徴的な変更点が翌日のオーダー作成とチームに伝えるタイミングだ。昨季までのチームは一軍専用のLINEグループを使い、試合終了後に翌日のオーダーを共有。これは選手が就寝前から翌日に向けた心身の準備をしやすくすることが目的だった。だが、阿部ヘッドによると、今季から見直したという。その理由には監督と選手の双方への気遣いがある。
阿部ヘッドは「試合に負けたら、やっぱり監督もイライラしているだろうしね。なるべく冷静な時がいいから、翌日の朝食の時とかに決めたりすることが増えたかな」と明かす。試合後のカッカした状態よりも、ひと晩リフレッシュしてから煮詰めるという。
そのため、前日に選手にオーダーを伝達するケースが減っただけでなく「知らせないこともある」。それもナインのモチベーションを下げないためであり「(試合当日の)練習中に変更とかもあるからね。変更となると、選手たちもかわいそうじゃん」と思いやっての措置だ。
監督の心理状態を読み取り、ナインのモチベーションを下げない形でオーダーを知らせる。上司にも部下にも、できる限り嫌な気持ちにさせないのが〝阿部流〟とも言えそうだ。












