球界屈指の安打製造機として知られるソフトバンクの近藤健介外野手(29)が、見事なモデルチェンジを遂げている。ここまで全61試合に出場し、打率2割8分5厘、10本塁打、38打点。特筆すべきは早くもキャリアハイにあと1本に迫っている本塁打数だ。現在、リーグ3位タイとなっている。
一時は打率が2割3分台に低迷。三振数も増えていたため、チーム内から「ちょっと飛ばそうとしすぎているんじゃないか」と心配の声も上がっていた。だが、ここにきてきっちりと打撃3部門すべての成績を上げてきた。うまく下半身から力を伝えて、飛距離アップにつながっているようだ。
それにしても頼もしい変身といえる。FA移籍1年目ともなれば、いくら実績があっても新天地で結果を求められる重圧は少なくない。その中で自分を変えようとするチャレンジは勇気がいるはず。その点を近藤に聞くと――。変化を恐れずレベルアップを目指す強固な信念があった。
成果が出てきた長打力アップの取り組みについては手応えを感じつつある。「前半はそこ(長打)を意識しすぎてというところもありましたけど、今はそんなに意識せずに飛んでるところがいいのかなと思います。序盤は上がってこなかった率(打率)がついてきているのはいいと思う」
武器である確実性が低下していた時期も挑戦への思いにブレはなかったという。「そこで変えていたら、新しいことにどんどんチャレンジできないし、そんなにすぐ実を結ぶこともないと思いますし。求められていることはあると思う。そこは理解しながらですけど、選手として日々、年々、成長していかないといけないと思うので。僕の課題でもあった長打力が加われば、もっともっとチームに貢献できると思う。そこはやっていきたい」と力強く口にした。
変化を恐れずに取り組める原動力は何なのか。最後はこう締めくくった。「そこは選手個々の考えはいろいろあると思いますけど。同じじゃあね。1回の人生ですし。つまらないと思いますし」。交流戦は打率4割1分3厘で首位打者に輝き、5本塁打、15打点。もちろん、ここからさらに勢いを加速させていくつもりだ。












