〝ハリケーン〟復活の予感だ。卓球の2024年パリ五輪選考ポイント対象大会・Tリーグ個人戦「ノジマカップ」最終日(18日、東洋大赤羽台キャンパス)、女子シングルス決勝は平野美宇(23=木下グループ)が伊藤美誠(22=スターツ)を4―3で破って優勝。「本当にうれしい気持ちでいっぱい」と笑顔がはじけた。

 17年アジア選手権では陳夢ら中国の3選手を下して優勝。世界に名をとどろかせた一方で、21年東京五輪の選考レースは土壇場でシングルス代表の座を逃した。平野は「17年にかなり結果が出て、こんなに結果が出ているのに五輪に行けなかったらもったいないなという気持ちがあった」と受け身になっていた当時を振り返る。

 しかし、今は違う。平野は「日本のレベル的にも自分の位置を考えた時に、挑戦者だなと思うことが多い。向かっていく立場だと思っている」ときっぱり。日本協会の宮崎義仁専務理事(64)も「今の平野選手の卓球は悩んでいない。17年の時に少しやりきった感があったけど、東京で苦しい思いをしたからこそ、過去の栄光の重荷がとれたのでは。再びチャレンジャー精神になってきている」と指摘した。

 今大会の優勝で50点を加算し、選考ランキングは合計297点でシングルス代表圏内の2位をキープ。明るい兆しが見えているが、平野に浮つく様子は一切ない。「あまり意識をせずに楽しみたい。その後の結果はあまり考えずに試合をしたい」と力を込めた。

 悔しさを糧にひと皮むけた平野は、残りの選考レースも挑戦者精神で戦い抜く。