【柏原純一「烈眼」】セの首位を走る阪神とパのBクラスに甘んじている新庄監督率いる日本ハムの交流戦を、エスコンフィールドで拝見させてもらった。9日は日本ハムの快勝となったが、気になったのはやはり阪神のほうが、年間を通じてトータルでは安定した戦いをできるだろうなという点だ。

 そう感じたのは、ここまでの内野手起用にある。阪神が二遊間を中心に内野を固定、1~9番の打順もほぼ固定で戦っているのに対し、日本ハムは、ポジション・打順ともに〝日替わり〟起用が続いている。

 阪神は今季、二塁に中野、遊撃に木浪と二遊間は打撃の好不調にかかわらず打順も含めてほぼ固定起用。対照的に日本ハムはいまだ流動的で、固定できていない。阪神のように固定で起用できない原因は、ケガ人が多発したことや、慢性的な得点力不足にあると聞く。

 だが、そろそろ日本ハムも、阪神のように、少なくとも二遊間はある程度、固定した起用を続けたほうがいいように感じる。言うまでもなく、いい打者でも安打は3割が精いっぱいだが、守備は9割後半が当たり前。阪神同様、日本ハムも投手陣はリーグ1位と健闘しているだけに、点を取ることより〝取られない〟起用にシフトチェンジしてみてはと感じる。

試合前、師・柏原氏(左)と話し込む新庄監督
試合前、師・柏原氏(左)と話し込む新庄監督

 実際、今季の阪神は岡田監督の考えのもと、劇的にディフェンス力を高めた感があり、開幕から大きな連敗なしと、ここまで安定した戦いを続ける要因となっている。

 この視点をもとに日本ハムがすぐにでも手をつけるべきポジションは、ずばり二塁手。遊撃は、上川畑と水野でやりくりしていく気配を感じるのだが、二塁に関してはまったく見えてこない。

 今季だけでもアルカンタラ、谷内、福田、石井、水野、奈良間、加藤豪、新外国人・ハンソンと延べ58試合で10人。リーグワーストの40失策の原因は、昨季まで人工芝の札幌ドームから天然芝の新球場に移っただけが理由のすべてではなく、二遊間を中心に内野陣を固定起用できていないことも少なからずある。

 もちろん、両チームにそもそもの選手層・戦力差があることは否めない。ただ、新庄監督も阪神の岡田監督と同様、守備から試合のリズムを作ることを理想の野球に掲げている。今3連戦で新庄監督は、セでも頭一つ抜けた存在でもある古巣の姿から、学ぶべきモノは多い。(野球評論家)