阪神の進撃が止まらない。26日の巨人戦(甲子園)にも2―1で鮮やかな逆転勝利を収め、6連勝で貯金15、2位・DeNAに5ゲーム差と早くも独走態勢の気配すら漂わせてきた。試合後の岡田彰布監督(65)は「まだまだよ。(貯金)23でも勝てんかったやんか(笑い)」と、前回政権時の2008年に巨人に大逆転V逸を食らった〝自虐ネタ〟を繰り出し、カブトの緒を締めたが、絶好調のチームを象徴するように、今季の猛虎は観客動員数もトップ独走中だ。
 
 本拠地での伝統の一戦となったこの日の甲子園は今季最多の4万2615人。これで今季、開幕3連戦を行った京セラドームの3試合を合わせた阪神の本拠地主催試合の観客動員数は、計24試合で95万人を突破した。今3連戦はすでに前売りで全席完売となっており、27日にも12球団最速で主催試合の観客動員数100万人突破を迎える可能性が高まっている。

 1試合平均の動員数でも、12球団唯一の4万人超え。もっとも観衆が少なかった4月27日の巨人戦でも3万7198人と、平均観客動員数12球団2位の巨人の3万6000人台を上回る盛況ぶり。首位を走るチーム同様、今季の阪神は、ずぬけた動員力を記録中だ。

 要因の第一はもちろん、快調に白星を量産中のチームの進撃ぶり。その一方で、集客面での圧勝ぶりを球団関係者は「営業戦略が順調に機能したことに加え、やっぱりコロナ禍が回復傾向を見せて、球場においてもさまざまな観戦における制限がほぼ撤廃になり、近年、集客力層が増えていた10~20代層の若年層だけなく、逆の60代以上のシニア世代の方々の客足も、戻ってきているのが今年の特徴」と指摘。

 今季、15年ぶりの猛虎の指揮官に復帰した岡田監督も65歳とバリバリのシニア世代層で「いわゆる選手時代から岡田監督をご存じのファンの方々。野球の勝ち負けを純粋に楽しむような玄人好みなファン層のご来場も、少しずつ増えています」と明かす。

 サラリーマン社会では65歳はすでに〝リタイア〟した人が多数のなか、今なお現場の最前線で指揮を執る岡田監督の姿に胸を熱くするオールドファンの客足も続々、戻ってきているという。

 そんな〝同世代〟からの後押しは指揮官にとっても、何よりの励みになりそう。ここまでの阪神は現場の星勘定、集客でも〝隙間なく〟すべてが理想的な波長でシーズンを進行させている。