東西の「村神様対決」は、阪神・村上頌樹投手(24)に軍配だ。23日のヤクルト戦(神宮)に先発し、6回4安打2失点で4勝目をマーク。村上宗隆内野手(23)を3タコに封じ、6―2の快勝に貢献した。3・4月の月間MVPに輝くなど売り出し中の右腕には本紙評論家の伊勢孝夫氏も注目。昨季3冠王との対戦でも披露した〝魔直球〟と配球の妙をポイントに挙げ、条件付きながら2桁勝利に太鼓判を押した。

【新IDアナライザー・伊勢孝夫】村上対決は三邪飛、二飛、空振り三振の3打数無安打。配球は内角攻め中心だったが、昨年の3冠王から2つのポップフライを奪ったあたりからも、直球の伸びの良さを感じ取ることができた。ポイントの近くで想像以上に差し込まれてしまうのだろう。

 制球が良く、内外角の〝臭いコース〟を巧みに使った捕手坂本のリードにも冴えを感じた。インサイドで2つ打ち取った後の第3打席では、外角へ沈む変化球で空振り三振。軍配は虎の村上に上がった。

東西の〝村神様対決〟を制した阪神・村上頌樹
東西の〝村神様対決〟を制した阪神・村上頌樹

 直球の伸びで勝負するタイプだけに、球数を重ねて球威が落ちてくると少々心もとなくなってしまう。そういう意味でも6回100球のタイミングで継投策に切り替えた岡田監督の判断も適切だった。守護神の湯浅、セットアッパーの石井らが戦線離脱中だが、この日の2番手、3番手で投げた浜地、及川の投球も素晴らしかった。これだけの質量の好投手をブルペンにそろえている阪神ならば、村上の良さを存分に引き出すことができるだろう。

 タイプこそ違うが、思い出すのは阪神が最後に優勝した2005年に第1次岡田政権下で15勝を挙げ、史上最年長で最多勝に輝いた左腕・下柳剛だ。当時37歳ということもあり、長いイニングを投げることは難しかったが、JFKという鉄壁のリリーフが7~9回を締めてくれたおかげで、規定投球回未到達ながらタイトルを手中にした。

 村上も05年の下柳と同様に6回まで全力で投げさせ、試合終盤は救援陣にスイッチという手法をとれば、2桁勝利も十分に狙えるはずだ。

(本紙評論家)