【米ニューヨーク20日(日本時間21日)発】自らの確信通り成功の道を歩んでいる――。エンゼルス・大谷翔平投手(28)が敵地ヤンキース戦に「2番・DH」で出場。この日は3打数無安打1四球で今季初の2試合連続無安打となり、チームも3―9で敗れた。レッドソックス、ヤンキースという名門球団との注目対決が続いた東海岸遠征を終えたリアル二刀流。敵地ながら異常とも言える大歓声で迎えられ、MLBの顔であることを証明するシリーズだった。
新たな風を吹き込み確かな地位を築く姿に名門のレジェンドも目を細めている。ヤンキース在籍3年間で通算38勝を挙げ、現在は古巣・広島の球団アドバイザーを務める黒田博樹氏(48)だ。個人的なつながりはないが、黒田氏にとって現役ラスト登板となった2016年10月25日の「日本シリーズ」第3戦(札幌ドーム)で最後に対戦した打者が大谷だった(6回一死の場面、結果は左飛)。
あれから7年、大谷は舞台を最高峰のメジャーに移して輝きを増し続けている。メジャー視察のために訪米したレジェンドも独自の視点で注目していることを明かした。
メジャーの厳しさを肌で知る男は、含蓄ある言葉で「大谷の歩み」をこう評した。「まさかメジャーでここまで二刀流(を成功させる)というのは、皆さん想像していなかったんじゃないかと思うんです。でも、それを可能にするっていうマインドというか、そういうのは僕自身すごく興味がある。そういう気持ちがまずないと、あそこまでできない。できるって気持ちを持てたってことがすばらしいこと」。大谷のメジャー挑戦時、二刀流の取り組みに対して消極的な球団があったことは事実だ。
今季からカープのチーム編成に携わる黒田氏らしい視点があった。周囲が「リアル二刀流」に懐疑的な目を向ける中で、成功の確信を持って歩み続けてきた大谷の「マインド」に注目してきたという。プロ入りして大成しない選手も多い中で「突き抜ける」には理由がある。稀有なマインドを起点に技量と肉体を鍛え、確信通りに成功をつかんだ大谷。周りが無謀とも思うことを覆し、歴史をつくる二刀流の精神性は、後進がいかに才能を開花させるかのヒントにもなり得る。
懐疑的な意見や批判的な声に惑わされず、なぜ一貫してできると思ったのか――。フロントに転身したレジェンドの興味は、ひたすら進化するスーパースターの稀有なマインドに向いている。












