【米ニューヨーク18日(日本時間19日)発=福田孝洋】「二刀流」成功の秘密が凝縮された一言だった――。エンゼルス・大谷翔平投手(28)は敵地ヤンキース戦に「2番・DH」で出場。初回に先制2ランを放ち、5回には貴重な追加点を呼び込む今季初盗塁を決めて、5―2の勝利に大きく貢献した。
ボストン4連戦、ニューヨーク3連戦と続く東海岸遠征。3連敗スタートも、ここにきて連勝と大谷のパフォーマンス同様にエンジンがかかってきた。広大なアメリカ大陸には国内に「時差」がある。西海岸のアナハイムから3時間「進む」東海岸での連戦は、睡眠の質と量を求める大谷にとっては悩ましい問題だ。
最高の睡眠こそが最高の準備――。今回の遠征でも、もちろん最も気を配っていたポイントだった。「一番は睡眠ですかね。やっぱり時差があるので」。そう答えると、すぐに先を見据えてこう言った。
「ここからまたすぐ戻りますけど、いつもだったら中地区を挟んだりとかで多少緩い感じなので、こんなにタイトではない」
東から西への移動は3時間「戻る」。とんぼ返りで極端に時差の影響を受けることになる。ゆえに次回先発予定の21日(同22日)ロイヤルズ戦に向けて、すでに睡眠管理に余念がない。「いつ寝るかの準備を数日前からしっかり計画的にやる必要がある」。二刀流をシーズン通して成功させる秘密が、端的に詰まった一言だった。
今回もボストン入りする前から綿密な睡眠計画を立てて乗り込んできた。ネビン監督はこう明かす。「彼とは先週、睡眠やリカバリーについての話をした。彼のやることは本当に印象的。彼は常に準備ができている」。監督との会話で「睡眠計画」が主要テーマになる選手は他にいないはずだ。自己管理がしっかりなされ、計画通りに自分を律する姿がチーム内でリスペクトを集めている。
常人にはなかなかマネできない、表には見えない努力がある。打っても一流、投げても一流、走っても一流。フィールドに立つ前から、戦いは始まっている。












