ある意味では想定内なのかもしれない。巨人は14日の中日戦(バンテリン)で2―9の惨敗を喫し、今季2度目の3連敗で5年ぶりの最下位に転落した。ライバル球団から低迷の要因と指摘されるのは、年間121通りペースの日替わりオーダーだ。ただ、そこには原辰徳監督(64)ならではの思惑もあり、さながら〝急がば回れ作戦〟を貫いているが…。
どうにも投打がかみ合わない。先発したビーディが5回4失点で早々と相手に主導権を渡せば、打線も5回までわずか1安打と沈黙。6回にどうにか2点を返したが、2点を追いかける展開でリリーフ陣が終盤に5点を献上した。この結果、2018年6月9日以来となるリーグ最下位まで転げ落ちた。
チーム失速の一因とされるのが、流動的なオーダーだ。開幕から13試合目で早くも11通り。坂本を初の3番で起用し、スタメンマスクを初めて小林に託す策も勝利にはつながらなかった。他球団関係者からは「これだけ毎日のようにオーダーが変わっていたら、選手たちも戸惑うだろうね。役割もあるだろうし、若い門脇や中山が活躍しても次の日にはベンチスタートだったりする。ある程度、継続させていかないといつまでもチーム全体が落ち着かないのでは」との指摘もあった。
ただ、原監督は長期的なビジョンを念頭に置いているようだ。ウォーカーと高卒4年目捕手の山瀬を初昇格させたこの日の試合前に「シーズン序盤にいろいろな選手を使いたいのか?」と聞くと「そうですね。去年というものを一度ご破算にした状態で戦っているつもりなので。これで行かなきゃとか、これで固めようとか、そこにあまりこだわりはないね」と打ち明けた。
では、相手先発の右投げと左投げでオーダーがガラリと変わるのは、左右それぞれの専用オーダーを作ろうとしているのか。指揮官は「いや、まったく」と否定し「キャッチャーはそうはいかないだろうけど、理想は固定ですよ。固定のジグザグ(打線)」と明言した。
つまり、シーズン序盤でさまざまなオーダーを組みながら個々の力量を計り、あらゆる可能性を見極めた上でベスト布陣を敷いて勝負をかけるというわけだ。新助っ人が3人も開幕ローテ入りするなど、不確定要素も多いだけに序盤の苦戦は織り込み済みのようだ。
実際、最下位に転落したこの日の試合後も「(選手は)懸命にやっているしね。結果に関してはなかなか出ていないけど、立ち向かう姿勢は間違っていない」と表情も口調も淡々としたものだった。
もっとも、このままズルズルと後退して取り返しがつかなくなっては元も子もないが…。いずれにせよ、一日も早くチームが成熟することが求められそうだ。











