第95回記念選抜高校野球大会第11日(31日)の準決勝第1試合は山梨学院が広陵(広島)を6―1と下し、山梨県勢では春夏通じて初の決勝進出を果たした。

 林謙吾(3年)と広陵・高尾響(2年)の投手戦が続き、1―1で迎えた9回。一死二塁から4番・高橋海翔(3年)が低めのスライダーを拾って中前に運び、待望の勝ち越し点を上げる。大騒ぎのアルプス席の声援の背に受け、打線は打者一巡、7本の集中打を浴びせて一挙5点を上げた。投げては中1日で臨んだ林が2回以降は失点を許さず、10安打1失点の完投。7回には強襲の打球を手に当てる場面もあったが、142球の力投を見せた。

 3安打の高橋は「決勝タイムリーが自分でうれしい。9回は後ろに回す気持ちで食らいついていった。前日から(高尾の)ビデオを見てタイミングを取っていた。今日は決勝と思ってやった。明日も今日みたいなあきらめないで1点をもぎ取る野球をしたい」と声を弾ませた。試合後のテレビインタビューに呼ばれた際に林から「なんで俺じゃないんだよ」とちょっかいをかけられ、高橋は「俺が打ったからだろ」と笑顔でやり返したという。
 
 山梨県勢初の決勝進出。吉田洸二監督は「林は甲子園に育ててもらい、本来の力が十分に出せた。粘って食らいつこうという姿勢が守備にも出た」と汗を拭った。試合中は「山梨の人がみんな応援してるぞ!」と選手を奮い立たせ「この勢いでいきたい。力を出し切るということで臨んでいる。初志貫徹で最後までいきたい」と頂点を見据えた。