自分を抑えきれない…。全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者・宮原健斗(34)の怒りが危険領域に到達した。

 21日の東京・大田区総合体育館大会で宮原は、安齊勇馬、井上凌と組んでノアの選抜組と対戦する。ところが、その選抜メンバーが17日になっても発表されない異常事態になっており、宮原は「試合の対戦相手が4日前になっても決まらないなんて初めてだ。どうなってるんだ、プロレスリング・ノアは」とイライラを隠せず早口でまくしたてた。

 対抗戦では当初、2月21日の武藤敬司引退興行(東京ドーム)で因縁が勃発した同じ健介オフィス出身の後輩・マサ北宮(34)との対戦を求めていた。しかし求めに全く応じず「ドームで全日本は負けてるんだ」「宮原健斗、俺はあんたみたいなのが兄弟子でいて、非常に情けないよ」などとメッセージを送ってきた後輩に「情けない。チャンスを振ってあげているのに、なんの反応もできない。相変わらず頭が悪いな。チャンスを前にして自分で動けない選手ってことか」と失望をあらわに。「もういいよ」と三くだり半を突き付けた。

 さらに「もしかしてノアには、宮原健斗の華と格にふさわしい選手がいないってことなのか? だからまだ選抜できないのか?」と得意の自己陶酔も怒りながら口にする始末。そして「感情がグチャグチャなんだよ。こんな状態で試合をしたことがない。だから自分がどんなことをしてしまうか想像できない」と告白した。対戦相手の良さも引き出した上で勝つことを信条としてきたが、今回はそれも実行できる自信がないという。

 怒りの沸点を超えたナルシシズムはどこに向かうのか。対抗戦がますますきな臭くなってきた。