〝新米監督〟もゾッコンだ。広島・新井貴浩監督(46)が10日、WBC・日本代表に初選出されたラーズ・ヌートバー外野手(25=カージナルス)を絶賛した。

 もはや途中参加した侍戦士とは思えない。ヌートバーは早くもチームの一員として溶け込み、この日の韓国戦(東京ドーム)の試合前の円陣では声出しを行った。「1番・中堅」で先発出場した3回の第1打席では、3点ビハインドの劣勢でも反撃の口火を切る適時打を放ち、5回の守備では華麗にスライディングキャッチ。ベンチでも味方のプレーには派手なアクションでチームを盛り立て、6回の4打席目に死球を受けると、相手投手ににらみをきかせるなど、全身から闘志をみなぎらせた。

 戦力としてだけでなく、チームへの献身性も全面に押し出すヌートバー。さらに〝脚〟でも魅せた。解説者の立場として球場を訪れた新井監督は「走塁というのは、その選手がどう野球に向き合っているのかが分かりますよね」とうなったシーンがあった。

 それは11―4で迎えた7回の第5打席だ。一死一塁から右前打を放つと、相手の右翼手が捕球して三塁に直接送球するなり、一塁キャンバスを蹴って一瞬だけ走塁を緩めていたヌートバーは一気に加速。二塁を陥れて二、三塁とチャンスを広げ、その後の2得点につなげた。

 わずかなスキが明暗を分けることもある国際舞台。まさに〝全集中〟のヌートバーのプレーに新井監督も脱帽した様子だった。