主砲の不在は、敗戦のスコア以上に重く響いているようだ。ヤンキースは2日(日本時間3日)、本拠地ヤンキースタジアムで行われたガーディアンズ戦に4―9で敗れ、36勝24敗でア・リーグ東地区2位。首位レイズとは1ゲーム差に後退した。試合前まで直近7試合で6勝と勢いに乗り、総得点もメジャー4位の強力打線を誇っていただけに、ホームでの逆風は小さくない。

 痛かったのは黒星だけではない。絶対的主砲のアーロン・ジャッジ外野手(34)が右肋骨上部付近の骨挫傷で今季初めて先発を外れたことだ。負傷者リスト(IL)入りは現時点で回避し、日々状態を見極める扱いとされているが、米スポーツ専門サイト「ヘビー」は、打線全体を揺るがす問題としてクローズアップしている。
 
 ジャッジは今季ここまで59試合に出場し、打率2割4分8厘、53安打、17本塁打、38打点、43得点、5盗塁。打率こそ本来の水準には届かないものの、一振りで試合を変える迫力は健在で、相手バッテリーの攻め方そのものを変えさせる存在だった。一方で直近22試合は82打数17安打、長打6本、26三振と急失速。26打数2安打、7打席連続三振という苦しい時期もあり、その背景にはやはり故障を抱えつつ我慢を重ねていた裏事情が浮き彫りとなっている。

 ブーン監督は、数週間前からスイングに影響が出ていたことを認め、専門医の診察を受ける方針を示した。状態次第では短期離脱で済む可能性もあるが、骨挫傷は回復時期が読みづらい。ヤンキースにとって最悪なのは、不振の原因が判明した安心感と同時に、故障箇所が慢性化し長引けば優勝争いを直撃する不安材料も抱え込んだ点だ。

 この日の打線ではゴールドシュミットが7号2ランを含む3安打4打点と気を吐いたが、以降は沈黙。勝率5割以上の相手には直近12戦で9敗となり、強豪相手の脆さも浮き彫りになった。ベリンジャーもこの日の敗戦後、ジャッジの離脱を受け「打線に大きな穴が開いた。彼を中心に全員が力を合わせなければならない」と危機感をにじませた。

 23歳外野手・ドミンゲスの復帰は近づいているとはいえ、さすがにジャッジの代役は務まらない。首位を追う名門にとって、ここから問われるのは層の厚さではなく、主砲不在の数日間をどう耐え切るかだ。