〝燃える闘魂〟アントニオ猪木さん(享年79)が田吾作タイツを履いていたのは、まだ「猪木完至」を名乗っていたころ。写真は1965年12月2日、テネシー州メンフィスのミュンシパル・オーデトリアムでの貴重な1枚だ。

 米国修行中の猪木さんは、テネシー州に入っての2戦目。トージョー・ヤマモトに、日系悪党レスラーの象徴だった田吾作タイツを借りて出陣した。

 当時の報道によると、〝中西部の嫌われ者〟ボーイ・バンビーと30分1本勝負で対戦。空手チョップの連打からネックブリーカードロップで10分7秒、フォール勝ちを収めてテネシーシリーズ2連勝を飾った。

 当時は22歳の若武者だったが、田吾作タイツ以外の構えや眼光の鋭さは後の「アントニオ猪木」を思わせるもの。敗れた嫌われ者バンビーも「若いが根性のある男だ。体も柔らかいし、技もうまい」と絶賛していた。

 猪木さんは、テネシー3戦目のチャタヌーガ大会から黒のショートタイツを着用した。シューズは履かずはだしだったが、田吾作スタイルより「ストロングスタイル」が似合うのは間違いない。