巨人の19日の沖縄キャンプでは実戦形式のケース打撃が行われ、元木大介作戦兼内野守備コーチ(51)がさすがの〝くせ者〟ぶりを連発した。
自らの現役時代に「ミスター」こと長嶋茂雄終身名誉監督に「くせ者」と言わしめた元木コーチ。その視野の広さと、わずかなスキも見逃さない判断能力の高さは健在だ。無死一塁など実戦を想定した練習。元木コーチは三塁ベース後方の左翼線付近から打者や走者の動き、守備隊形に至るまで内野のグラウンド全体に目を光らせた。一般人であれば、打球や送球に視線がいきがちだが、元木コーチの視野はとてつもなく広い。
例えば、打者が送りバントをし、一塁走者だったウォーカーが捕球と一塁への送球間に二塁ベースを駆け抜け、三塁でタッチアウトとなった場面だ。そこで元木コーチが声を張り上げたのは「(ウォーカーが二塁を蹴って三塁に)行ったら『行った!』と言わないと。何も言ってないよ」。結果的に一塁手の好判断でウォーカーを三塁でアウトにできたが、遊撃手で新人の門脇は目の前を走り抜けるウォーカーが三進したことを瞬時に内野陣に伝えることができなかった。
その後も、ルーキーの萩尾が送りバントを失敗すると「しっかれやれ! バッター!」とカツを入れ、一塁で黙々と守備をこなしていた秋広に「アキ、声出して!」。もちろん、元木コーチの言葉は若手たちの成長を願ってのことだ。注意を促すばかりではなく、三塁守備に就いていた湯浅が機敏な動きを見せると「サード、いいよ~!」などと盛り立てた。
V奪回に向け、センターラインを中心に「守りの野球」にも力を入れる今季の原巨人。元木コーチのくせ者ぶりもチーム強化の一助となりそうだ。












