西武・平良海馬投手(23)が日本の〝ハイボール革命〟をけん引する。

 昨年までの4年間で203試合に登板し7勝31セーブ94ホールド、防御率1・66、230奪三振をマークしてきた絶対的セットアッパーが今季から先発に転向する。

 平良の特徴は力強い並進運動を伴った高速クイックから繰り出される最速160キロの剛速球とスライダー、カットボール、カーブ、フォークなど精度の高い変化球の組み合わせ。特にストレートの空振り率は球界屈指とされ、本人はその剛速球を球界の常識となっている「外角低め」ではなく「高め」に投げ込むことを信条としている。

 平良はいう。「ボクだけではなく、今まで日米で投げられてきたピッチングデータがあって結局、そこ(外角低め)に投げるよりも高めに投げた方が安全なんじゃないかということをデータが示している。ボクはそれをやってみて、しっくりきたので実践している。しっくりこない人は納得する方を選べばいいと思うし、ボクはそっちの方が納得して投げられる。だからキャッチャーにも(ストレートは)高めに構えてくれというのは言ってます」

 かつて名将・野村克也氏が提唱した「困ったらアウトロー」という原点投球が日本球界では定説とされてきた。その常識は常識として、過去の膨大なデータから導き出されたストレートが最もバットに当てにくく、投手にとって安全なゾーンは「高め」というデータに基づく新説を実践、検証しながら平良は自分のものにしてきた。

 平良は「(ストレートは)高めに投げた方がファウルも取れるし空振りにもなる。低めに投げる意味があまりないんじゃないかというのはデータで見ましたし、実践して納得したのでボクはそうしている」とハイボールの有効性を重ねて説明。

 また「変化球に関しては、自分の曲がり幅を見て、適切なコースが分かるのでずっと同じコースに投げ続けている。スライダーならアウトコースぎりぎりに投げるというのがデータ的に適切なので、それを実践している。ちゃんと腑に落ちて試合で投げています。カウントは関係ない」とも付け加えた。

 カウントや状況に関係なく「ストレートは高めに投げ込むもの」という〝ハイボール革命〟が今後、日本球界でどのような広がりを見せていくのか。注目したい。