西武がWBC台湾代表の手を借りてチーム力底上げを見込んでいる。

 主戦捕手で打線の主軸・森友哉のオリックス移籍でチーム力低下が懸念されている。ただでさえ、昨季のチーム打率2割2分9厘はリーグ最下位で、464得点は日本ハムの463得点をわずかに上回る同5位の貧打線…。松井新監督は「走攻守でスピード感のある野球を」と足に活路を求めるしかない厳しい船出を強いられている。

 攻撃面では4番・山川の前後を打つ打者が現時点では未定。候補である新外国人(ペイトン、マキノン)に光明が見えなければ、選択肢はより限られてくる。

 頼みの投手力でもブルペンの中心だった平良が先発に転向し増田―水上を中心とした方程式には新たなパターンの再構築が求められてくる。

 パ・リーグ3連覇を狙うオリックス、メガ補強でV奪回を目指すソフトバンクの2強に食らいつくためには「まだ計算できない戦力のブレーク」が絶対条件となってくる。

 即戦力のドラ1・蛭間拓哉外野手(22=早大)、2年目のドラ1左腕・隅田知一郎投手(23)の覚醒など候補者を挙げればキリがないが、ひとつ期待されているブレークポイントが台湾代表組のWBC効果だ。

 西武からは8年目・呉念庭内野手(29)、森の人的補償で加入した張奕投手(28)が、今月28日から始まる台湾代表合宿(NPB組は2月15日合流)36人に招集されている。

 台湾代表での中心打者となる呉念庭は「目標は日本代表と対戦すること。これまでたくさんの人にお世話になってきた。日本と台湾の人にその姿を見せたい」と1次リーグのプールAを勝ち上がり、準々決勝(東京ドーム)で実現する可能性がある侍ジャパンとの対戦に思いを馳せている。

 台湾には理解が深く「世界での経験は大事。どっちかと言えば選んでほしい」と呉念庭だけでなく、張奕の代表入りも望んでいた渡辺GMにとっても、投打のキーマン2人の招集は渡りに船。シーズン直前に行われる世界との真剣勝負でキッカケをつかみ、その好影響をチームに持ち帰ってくれることを期待している。