悔しすぎるシーズンをバネにする。広島・床田寛樹投手(27)の昨季は最高の形でスタートした。前半戦だけで自己最多の8勝。自身初の2桁勝利、規定投球回に手が届きそうなところまで来た。ところが、後半戦初登板の8月3日のDeNA戦(横浜)で転倒して右足を骨折。そのままシーズンを終えることになった。さまざまな〝初めて〟に挑戦した一年を振り返り、今季にかける思いを語った。

 ――昨季はキャンプから調子がいいと言っていた

 床田 良かったっすね~。入りからすごい良かったんで、いけるなと思いました。

 ――キャンプではカーブを熱心に練習。シーズン入ったらパームに切り替えた。そこはなぜ?

 床田 何となくですかね。今まではオープン戦で全球種投げて、とりあえず結果を出すという感じでやってたんですけど。今年は1試合1試合、課題を持ちながら、今日はカーブ多めで投げる、パーム多めで投げる、(それまでの自分に)ない球種を投げたり、いろいろしてました。

 ――昨季に初めて?

 床田 「ないこと」を周りに広めるのも大事というか。今までカットボールを投げてなかったんですけど、巨人戦でひたすら投げたりとか。それが結構良かったんですよね。カットが良かったと周りに広がれば「あ、あいつカットもあるんだ」って思わせて(打者にとって)選択肢が増えれば迷うと思うので。シーズン中は(カットを)1球も投げてないですけど。そういうことは今年初めてやりました。

 ――シーズン前から先を見越していた

 床田 そうですね。見るようになりましたね。パ・リーグの時は普通に投げるけど、セ・リーグの時はちょっと偏った球種で投げたりとか。それも入りから良かったから。ある程度、自分の中でも「あ、ローテは入るな」という感じだったので、いろいろ試すことができましたね。

 ――その調子のままシーズンに入った

 床田 そうっすね。ずっと変わらない感じで投げられていました。

 ――それだけに8月のケガは悔しい

 床田 悔しかったっすね~。今年はもう絶対2桁(勝利)、規定(投球回)いけるなと思って、多分(防御率)2点台もいけたんで、イニングもすごい投げられてたんで、(ケガして)わあ…と思いましたね、最初は。

 ――ケガがなければ2桁勝利も規定投球回も

 床田 いけてましたね~。7月の終わりには行くだろうなっていう、変にちょっと意識しちゃったから良くなかったのかなと。

 ――それを踏まえて今年はどういう考え方でいくのか

 床田 1試合ずつ、まずはしっかりやって。余裕があったとしても足すくわれるっていうのは今年わかったので。あまり先のことを考えすぎず、考えても次の試合とか、かなとは思います。

 ――前からずっと自分に自信がないと。佐々岡前監督も「ネガティブ」だと

 床田 そうっすね。

 ――なぜ

 床田 いい投手見てるからじゃないですか。

 ――いい投手に自分が入ってるとは思わない?

 床田 思わないっすね。入りたいとは思いますけど、入ってるとは思わないです。

 ――前半は大瀬良、森下、九里と4本の柱になっていたと思うが?

 床田 去年は思いました。張り合えてるなと思いましたね。

 ――初めて?

 床田 そうです。でも結局、それで「チームで一番勝った」「一番防御率が良かった」としても、去年1年だけだしとは思いますね。

 ――どんな成績を何年続けたら自信に?

 床田 (自分は)ローテを1年間守ったことないし、規定も行ったことない。規定に行かないと暫定でしかないので。規定を3年連続ととかで初めて中心選手というのかなとは思います。

 ――今後は2桁勝利を続けていくことが目標?

 床田 いや、2023年は2桁、規定に行くこと。そうして24年も同じよりちょっといいっていう。毎年キャリアハイが更新できればいいかなと思います。