箱根路を制するのは――。第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の注目校をクローズアップする新連載第1回は王者の風格を漂わせている駒沢大学だ。チーム史上初の3冠を狙う大八木弘明監督の表情は、かつてないほど自信に満ちていた。
【箱根路を彩る有力校たち(1)】〝平成の常勝軍団〟が令和の時代に新たな歴史を刻む。今季のエース・田沢廉(4年)を軸に、出雲駅伝、全日本大学駅伝で圧巻のレース運びを披露して優勝。田沢以外にも主将・山野力(4年)、鈴木芽吹(3年)、佐藤圭汰(1年)ら実力者ぞろい。大八木弘明監督は「前回大会と比べたら選手層は厚いし、質の高さもしっかりしている。選手たちも自信を持っていると思う」と手応えを口にする。
かつては「鬼」と称された大八木監督。指揮官絶対主義の指導が時代に合わず、低迷した時期もあった。しかし、今の子供に合わせて方針を転換。積極的にコミュニケーションを取ることを心がけており、藤田敦史ヘッドコーチも「今の大八木監督は選手たちに対して、いろんなパターンを示した上で『こう考えているんだけどお前たちはどれがいい?』みたいな感じで選ばせたりとか、会話をする機会が昔と比べて多くなった」と目を丸くするほどだ。
もちろん、締めるべきところは締める。このメリハリが駒大の好雰囲気を生み出す要因の1つという。今季は4年生が「3冠を目指したい」と直訴。覚悟を感じた大八木監督は「私もそういう気持ちで今年1年やらなくてはいけないと思った」。チーム全体で3冠という目標を共有し、アメとムチの指導で歴代最強の布陣をつくり上げた。
選手からの信頼も厚く、赤星雄斗(3年)は「監督、主将を胴上げできるように頑張りたい」と話すなど、心技体で死角はなし。チーム一丸で悲願達成を目指す。










