日本ハムから海外FA権を行使した近藤健介外野手(29)が「7年45億円」ともいわれる巨額契約でソフトバンク入りを決めた。

 打線の軸を失い、来季は新球場元年を迎える日本ハムにとって大ダメージ。再建期にあるチームにとって、打線の中で唯一計算のできる打者を失ったことで、攻撃面では不確定要素だけが残された。

 球団関係者の一人は「通算4割を超える出塁率を含めて、あれだけ力のある打者はいない。野球に取り組む姿勢も含めて、チームを引っ張ることのできる選手。それをカバーできる選手がいない中で今回の流出はやはり(チーム再建に)影響が出てくる」とこれから痛感することになる〝近藤ロス〟の影響を語る。

 5年目の清宮が初めて規定打席に到達し、キャリアハイの18本塁打をマークしたとはいえ、打率2割1分9厘とまだまだ確実性は低く、育成計画は順調とはいえない。

 清宮をもう一段階ステップアップさせる意味でも、打線に近藤の存在があるのとないのとでは、もちろん違いは出てくるだろう。

 また、11年目の今季、打率3割4分7厘で自身初の首位打者に輝いた松本剛への影響も懸念されている。

 前出関係者は「松本だって今年こういう結果を出したからには、マークもきつくなってくる。そうなった時にどうなるか。もともと故障も多く、(来年30歳という)年齢的にも若くはない。プロ野球選手として分岐点となるシーズン」と期待を込めながら、徹底マークを受けそうなキーマンへの不安に言及した。

 なにより、2016年の日本一メンバーでチームに残っているのは、もはや中島卓也内野手(31)ひとりだけ。この新陳代謝の速さと主力メンバーの大量流出で、チームには「伝統」を受け継ぎ育むという連続性が他球団と比べて欠如している。

 いいものが受け継がれていかないチーム環境が、日本ハムの恒常的な問題点であるのかもしれない。(金額は推定)