西武・森友哉捕手(27)のFA動向が〝山賊解体〟の決定打となりそうだ。

 シーズン中に国内FA権を取得した森は1日に同権利を行使し移籍市場に出た。西武では2018年オフの浅村(→楽天移籍)、炭谷(→巨人移籍、現楽天)以来の同権利行使。19年に海外FA権を使って、大リーグに移籍した秋山(→レッズ、現広島)を含めれば3年ぶりのFA権行使となった。

 もし、このまま森が他球団流出となれば西武のFA流出者はのべ20人となり、12球団トップの数字をさらに更新することになる。

 そして、センターラインの要、打線の核を同時に失うことになれば松井稼頭央政権船出を前に大きな痛手となり、チーム内には「いよいよ手薄な打線が線にならなくなる」という危機感が募っている。

 18年にチーム打率2割7分3厘、196本塁打、792得点、得点圏打率3割1厘の破壊力で10年ぶりにパ・リーグの覇権を奪還した西武はそのオフに浅村、炭谷、菊池の流出がありながら翌19年もリーグ連覇を達成。前年同様、リーグワーストのチーム防御率4・35をチーム打率2割6分5厘、174本塁打、756得点、得点圏打率2割7分5厘の強力打線がカバーしての超攻撃野球で果たした連覇だった。

 しかし、そのオフにも不動の斬り込み隊長だった秋山が流出し、どこからでも大量得点が狙えた強力打線は徐々につながりを欠き、その迫力を失っていった。

 チーム打率がリーグ最下位の2割2分9厘となった今季は、118本塁打こそ同トップだったが、464得点は最下位・日本ハム(463得点)と1得点差のブービー。得点圏打率2割2分7厘は、日本ハム(2割5分6厘)に2分9厘離される最下位だった。

 ライバル球団を恐れさせていた〝山賊打線〟は、主力野手のFA流出と中村、栗山の年齢的な衰えでいよいよ山川だけをマークしておけば安全な貧打線となってしまうのか。森の動向がその方向性を決定づけそうだ。